こうかはばつぐんだ!

意味がわからない。
いや相手が言っているその意味は辛うじて理解出来たがなぜ俺がこいつのを、しかも命令されて大人しくしゃぶらなければならないのかはまったくもって理解不能だ。


「……んだよそれ、なんで俺がそんなこと……ッ」

「ならいいや、じゃあ勝手にお前のケツハメさせて貰うから」


言い返そうとした矢先、そうあっさりと身を退いた四川は笑いながら俺の股に手を伸ばす。
そのままゆっくりと下腹部へ滑る指先の感触に慌てて避けようとするが上に乗るこいつが邪魔で上手く動くことが出来ない。
そしてそのもどかしい感覚にもがき、足をバタつかせる俺の顔を一瞥した四川は「ああ」と思い出したように声を盛らす。


「因みに俺ゴムもローションも使わねえ主義だから中出しで腹壊してもローション無しで慣らさないで挿れて中裂けても我慢しろよ」


にやにやと下品な笑みを浮かべる四川は唇を歪ませ、「俺ちんこでかいらしいからさぁ、すっげえ痛いかもしんねーけど」と喉を鳴らして笑った。
その自信たっぷりな皮肉めいた下品な挑発に顔面に血が昇る。
そして、目の前のやつご自慢のそれに唾を吐けば見事命中。


「別に、お前なんかでかくねえよ」


吐いた唾を被った亀頭はどろりとそれを滴らせる。
それから視線を逸らした俺はこちらを見下ろす四川を睨み付けた。
そして、


「自惚れんじゃねえ、粗チン野郎が」


そう吐き捨てれば、ピタリと四川の動きが止まりその目はゆっくりとこちらへと向けられる。
そして、ビキッと嫌な音を立て額に青筋が浮かんだ。


「……へえ?」


薄く笑みを浮かべた四川の顔に先ほどの余裕はなく、ただ全身から滲み出す怒りだけが手に取るようにわかった。

ああ、やってしまった。

mokuji
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