去勢しろ

「なんでだよ、ちゃんと謝っただろ……っ」


あまりにも理不尽かつ理解不能な四川の言葉に眉を潜め唸るように語気を強めれば、薄く笑った四川は「なんでだって?」と口角を上げる。
そして、次の瞬間髪を掴まれ無理矢理上半身を起こされた。


「そんなの勃起したからに決まってんだろうが」

「は……っ?」


顔のすぐ側。
膝立ちになった四川の下腹部が目先に迫り、ぎょっと目を見開く。
不自然にテント張った下半身。
顔を引きつらせた俺は慌ててふいっと顔を逸らし、そして横目で睨んだ。


「なんで勃つんだよ……っ、てか、やっぱホモじゃねえかっ」

「だからホモじゃねえって言ってんだろうが、いい加減覚えとけ!」


変態は否定しないのかよと内心突っ込みつつこいつ力強いからまじで髪が引っこ抜かれそうで笑えない。
迫る下半身から逃げたくて必死に拘束を解こうとするが、やはり解けない。
身じろぎで終わる。

そんな俺を見下ろす四川ははんと鼻で笑った。


「つーかさあ、お前、自分の状況わかってんのかよ」


口答えする俺にイラついたようだ。
そして四川は「今すぐ慣らさないでそのケツにぶち込んで血まみれにしてやってもいいんだぞ」と軽薄に笑った。

うっかり想像してしまい、全身から血の気が引く。
先程ローションで慣らされディルドを挿れられたときでも痛かったというか苦しかったのにローション無しだなんて。


「ははっ、なにその顔。すげーそそられるんだけど」


そしてゲラゲラと楽しそうに笑う四川はズボンを寛げ、下着の中から性器を摘まむように取り出す。
目の前で露出した勃起し、血管を浮かばせたグロテスクなそれに俺は息を飲んだ。
他人の性器をこんなに間近で見たことがなかったこともあるだろうが、なによりでかい。
イケメンのくせにちんこでかいとかなんの嫌がらせだよ全国の童貞に謝って去勢しろ…!
とか思いながらぎゅっと目を瞑り慌てて顔を逸らそうとしたとき、ぷにっと肉質のあるそれが唇に触れ咄嗟に俺は四川を見上げた。


「なに、っ」

「しゃぶれよ」


「……は?」

「口でイカせてくれたらケツは止めてやる」


そしてくにくにと亀頭で唇を撫でる四川はそうやっぱり上から目線で告げた。

mokuji
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