あくまでも上から目線 なんで無反応なんだよ。 いや別に「お前の言うことなんか聞くかよバーカ!」とか言ってほしいわけではないがリアクションなりなんだりあるだろう。 「しせ……ん……?」 先程までの横暴な態度が嘘みたいに静止した四川に逆に不安になってきた俺はおずおずと相手を見上げる。 その瞬間だった。 無造作に伸ばした髪を掴まれたと思ったら気付いたときにはすぐ目の前に四川の顔があり、深く唇を塞がれていた。 「んんぅッ!」 一度ならぬ二度までも…っ! いきなりのキスに戸惑いながら慌てて四川から顔を逸らそうとするがすぐに正面向かされ角度を変え深く唇を貪られた。 つかなんで今の流れでキスだよ。 俺ちゃんと言ったじゃん! 酸素を奪われ若干泣きそうになったとき、服の下の四川の手が動き出し再び体をまさぐられた。 「ふっ、ぅう……ッんっ、むぅ……ッ!」 皮膚を撫でる四川の指先が乳首へと近付き、どさくさに紛れて乳輪をなぞられれば妙なこそばゆさに背筋が震えた。 身動ぎをし、やつの下から抜け出そうとするが上からのキスと服の下の手のせいで集中力が乱され思考力が低下する。 「ぅ、んんッ、ふ……ぅう……ッ」 突起の輪郭をなぞるように指先で乳輪を撫でられれば全身の血液は胸元へと集中し、乳首が固くなるのがわかった。 擽ったさから逃げるよう胸元を仰け反らせるがただ相手に胸を突き出すような形になってしまい、乳輪をなぞっていた四川の指はそのままつんと勃った乳首を引っ張る。 「んんぅッ!」 瞬間、背筋に嫌なものが走り抜け加えられた刺激に堪えれず俺は声を漏らしてしまう。 ビクンと胸を跳ねさせた拍子に四川の唇が外れた。 唇を濡らす唾液を拭うことも忘れ、俺は目の前の男を見た。 「や、なんで……っ」 「気が変わった」 そう一言。 なんでもないように続ける四川は言いながらクリクリと固くしこった乳首を指の腹で擦って弄び、そして俺から奪ったディルドを床の上に捨てた。 「は、ぁっ、……ちょ、なにを……ッ」 「これ返して終わろうと思ったけど、それだけじゃ勿体ないしな」 「……へ?」 そして俺が逃げないよう俺の腹部に腰を下ろした四川は自分の下腹部に手を伸ばしベルトを掴む。 ガチャガチャと擦れるような金属音を立て、四川は器用に片手でその厳ついバックルを外しそのままベルトを引き抜いた。 その時点でもう嫌な予感は感じていた。 「あ、ちょ、やめ……っ」 俺の両手首を束ねるように掴んだ四川はそれを頭上へと持っていき、はずしたベルトで手首を拘束する。 慌てて手首を外そうとするがあまりの素早さにまともな対応が取れず、呆気なく両腕の自由を奪われた俺は今度こそ青ざめた。 「せっかくだし最後までしてやるよ」 そしてそんな俺を見下ろす四川はその仏頂面に下品な笑みを浮かべ、楽しそうに俺に死刑宣告をした。 |