親切心?いいえ、下心です。

説明しよう!
店長から財布のついでにディルドをプレゼントされた俺は使用済みのものを放置するわけにもいかずこっそり持ち帰ろうと上着のポケットに突っ込んでいたのだ!不覚!
という冗談はさておきまじでこれはまずいどれくらいまずいかと言えば新しいクラスでうっかり同級生たちに特殊性癖をばれてしまうくらいにはまずいというかまんまじゃねえかこれ。
よしここは然り気無く何事もなかったかのようにディルドを拾おう。
そうすれば四川にバレずに……


「…」

「…」


ってめっちゃ見てるんだけど!
やばい、やばい、どうしようと今にも死にそうな顔をする俺とは対照的になに食わぬ顔をした四川はそのままじっと俺の足元のディルドを見詰めそしてそのままそれを拾い上げる。


「あっ、そ、それは……ッ!」


興味津々になってディルドを観察する四川に堪らず取り返そうとしたとき、ディルドに鼻を近付けすんと匂いを嗅いでいた四川はじろりとこちらを見る。


「なんだよこれ、お前の?」


そうだよ俺のだよさっきまで俺のケツに入れられてたんだよつーか嗅ぐな!と切羽詰まる俺だが流石にそれを口に出すほど愚かではない。
間接的に自分の体内を嗅がれているみたいで顔に血が集まり、なんだかもう生きた心地がしない。


「ち、違うけど返せよ……っ」


自分でもわけのわからないことを言いながら相手からディルドを取り返そうと四川に手を伸ばしたとき、呆気なく手首を掴まれ、そのままロッカーに押し付けられた。

ガシャンと音を立て小さく揺れるロッカー。
肩を押し付けられ身動きがとれなくなる俺に構わず、すんすんと犬みたいに首筋から胸元、そして下腹部の匂いを嗅ぐ四川に俺は目を見開いた。


「っなに」

「なるほどなぁ、さっきからぷんぷんぷんぷん甘ったるい匂いするかと思ったらこれか」


そして、そのままディルドでズボンの上から性器を撫でられ俺は「ひっ」と息を飲む。
萎えたとはいえ、先程店長に掻き乱された体は思った以上に敏感になっていて布越しの性器への刺激だけでじんと再び全身は火照り始めた。


「どうせ店長から貰ったんだろ」


「ダメだろ、人から貰ったもんはちゃんと大切に持ってなきゃ」言いながらディルドの先端でぐり、とちんこを潰されピクリと全身が強張った。
やばい、やばいぞこの展開は。
上がる息を必死に整えながら俺はディルドを手にした四川の手を退かそうとするが抵抗すればするほど強い刺激を与えられ全身から力が抜ける。
崩れ落ちないようすがるように四川の腕を掴む俺に四川阿奈は楽しそうに口許を歪めた。


「今度は落とさないよう俺がしっかり挿れといてやるよ」


デジャヴ。

mokuji
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