誰のせい、誰の性。 「原田さん、なんでこんなにここ勃起してんの」 「さ、むいからに決まってんだろっ」 「寒い?」 不思議そうにこちらを覗き込む司。 その唇から覗く赤い舌先が乳首を掠め、「ひ」と思わず後ずさった時壁にぶつかり、そのまま吸い上げられる。 「ぁ、うそ、つかさ、やだ、や、あぁっ!」 いろんな奴に嬲られ、弄られてきたそこは不本意ながらも敏感になっていたらしく、皮膚を引っ張るようなぴりっとした小さな痛みにふるりと胸が震える。 胸を仰け反らせ何とか司から逃げようと身じろぎをするが、抱きすくめられた体はまともに身動きすら取れない。 そしてそんな俺が面白かったのか、チラリと目があって「司」と止めるよう懇願しようとした時。 コリッと突起には歯を立てられ、ビクリと体が跳ねた。 「っぃ、や、ぁあ…っ」 くにくにと甘噛みされればされる程腰が砕けそうになり、立っていられなくなる。 そのままズルズルと壁に凭れ掛かれば、不意にちゅぷりと音を立て唇が離れる。 「どっちかっていうと、熱いんだけど」 静かな声。 司の愛撫でてらてらと唾液でいやらしく濡れたそこにちゅ、とキスをされる。 そんな何気ない動作にすら体が震えそうなり、「ぅ」と声が漏れた。 「もしかして興奮してんの?」 「っ、そんなわけ」 「だってここ、すごいことになってる」 囁かれ、指摘され、なんだかもう泣きそうになった時、するりとスカートのフリルの下に入ってきた司の手におもむろに下着越しに下半身を揉まれる。 スカートの中からぐちゅりと濡れた音が聞こえると同時に下半身に甘い痺れが走り、自然と足が内股になった。 無遠慮なその指先から逃げることすらできず、なんだかもううっかり新しい何かに目覚めそうになる。否、目覚めることが出来ればどれほど楽だろうか。 まじまじと観察するようにこちらを覗き込んでくる司に恥ずかしさで憤死しそうになる。 「お前が、変な事するからだろ…っ」 少なくとも、俺には女装しただけで先走り垂らすような変態ではない。 そう信じたい。 |