挑発も計画的に 「っ、ぅ、ん」 「なに?なんで我慢してるの?別に今さらそんなことしなくていいよ。くすぐったいんでしょ?声、出しなよ。聞きたいなあ、カナちゃんの品のない喘ぎ声」 この野郎、黙っていればさっきから失礼なことばかり言いやがって。 ムカついて、目の前の翔太を睨む。 目があってやつは楽しそうに笑い、そして踵から筆先を脹ら脛へと這わした。 虫が体に這うような感触に思わず身震いする。 「っん、くぅ……っ」 品のないとまで言われたら意地でも声を上げたくなくて、唇を噛んで声を堪える俺。 そんな俺にちょっとだけつまらなさそうな翔太は「強情」と呟き、そのまま片足を掴られ膝を折られる。 スカートが大きく捲れ、中の下着が見えようがそんなこと気にしてる場合じゃなくて。 膝裏を擽られ、びくんと腰が跳ねた。 「っふ、んぐぅ……ッ」 「いいよ別に、カナちゃんがそういうつもりなら好きなだけ意地張って我慢したらいいよ。その代わりカナちゃんが泣いて謝るまで止めないからね」 どうやら俺は翔太の負けず嫌いに火をつけてしまったようだ。 昔から翔太は負けず嫌いで、馬鹿にされればされる程それを補う程の結果を出さなければ気が済まないやつだった。 その性格が原因で高校のとき変に周りに敵をつくってて、まあようするにこうなった翔太は面倒だった。 なんですとと目を見開く俺だったが、正直、俺も俺で負けず嫌いな性格で。 ここで負けたら一生こいつの玩具になり兼ねない。 そう闘志を燃やした俺は「出来るものなら好きにしろよ」と吐き捨てる。 このあと、負けん気が強い自分の性格をどれ程後悔するかも知らずに。 |