悪い使用例

「ひっ、ぁ、あぁ…っ!やぁ、あ、やら、しょうた、しょうたぁあっ!」

「ふふ、カナちゃん呂律回ってないよ。まさかカナちゃんのリアルみさくら語が聞ける日がくるなんてほんと夢みたい。生きててよかった」

「知るかバカ、ぁ、ひぃ!っく、ぅっんんぅ!」


掴まれた足首。
スカートの裾が翻るのにも構わず、悶絶する俺はそれから逃げるように床の上で身悶えた。
あまりの快感に背筋がぞくぞくと震え、汗が滲んだ肌が赤くなるのを感じる。
足の裏、筆の毛先でぐるりと土踏まずをなぞる翔太はうっとりと恍惚の笑みを浮かべ。


「あーあ、はしたないなあ。可愛いパンツ見えちゃってるよ」

「っころす、ぜったいころす…っ!」

「そ。なら死ぬ前にたっぷり楽しまなきゃなあ、カナちゃんへの憂さ晴らし」

「なに言って……ひぃっ!」


爪先から踵まで毛先ですっと優しく撫でられれば思わず息が止まりそうになる。
全身の毛が逆立った。


「っあ、ははッ、ひ、あはははッ!やめ、やら、ぁ、しぬ、しんじゃうぅっ!」


逃れられない筆責めに耐えられず、開いた口からは唾液とともに弾んだ笑い声が溢れた。
強要される笑いは苦痛以外のなにものでもなく。
擽られた足裏からやってくる強烈な刺激にぴんと緊張した全身は波打ち際の魚のように痙攣し。
目の前が白ばむ。
射精に似てると思った。


「すごい声。やらしいカナちゃんの声聞いたご近所さんがびっくりしちゃうよ。僕が変態行為に興じてるとか変な噂立てられたらどうしてくれるの?責任とってよね」


それは噂でもなんでもなく紛れもない事実ではないのかという反論は出来なかった。
足裏から筆が離れ、上から床の上でぜえぜえと息絶え絶えな俺を見下ろす翔太は「ほんとカナちゃんてば敏感さんなんだから」と息を洩らす。
それを知っててこんな真似をするお前は鬼か変態だろう。

mokuji
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