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おとこの指は籠の内部に布をつぎつぎ堆積させる。──
──ふと、手にとった被服のひとつを、おとこはその目で凝視する。男物だが、かれの持ちものではない。同居人の服だった。──その胸元に
──見落とした。
おとこのしろい眉間あたりにふきげんな皺が寄る。──洗いのときに気づかなかった……。
原因は、きのうの夕餉の汁ものだろうとおとこはひとり吐息を漏らす。
──飯に
思い出しては青紫のくちからため息が漏れてゆく。──
◆
──しみの酷い汚れものを大釜でいつもかれは煮る。
煮立てた真水へ炉端に積もった白灰をひと掬い、ぱっと撒き、木棒でぐるぐる擦り混ぜる……。馴染んだ頃に衣服を入れて灰の
──苦く濁った沸かし湯は、あらゆるものの色を抜く──…。──兵営の
──あらゆるよごれに貴賎はなく、ただ、よごれであるだけだ。
おとこは日々淡々と、それらを灰のしるで煮る。……体液。春泥。食べよごし。青墨に凝血。──すべて、煮る。かれにはみんな同じこと。それらは
ただ──…。
ごく、時おり、躰のうちに奇妙な感触はおぼえる。──自覚していた。……その気もちは、すこしだけ──…、盤あそびのそれに似る。……色をたがえた
──泡だつ苦い熱湯と、おどる火の粉を前にして、その脳裡に涼やかな色をかれは視る。胸の深くにあるけしき──…。
──盤は、たいてい、かれが白でおんなが青……。それぞれの陣を占め。向かいあい……。
(──
あおの
似ているのだった。煮沸も、盤も──その、なにか、言い知れぬここちが。そこには──うしろめたい悖徳も……、すこしだけ、含有される。
かつて──…。たわむれに、おさなかった女のかおに白粉を塗った日のことを、ふとかれは思いだす。
──あの、池底の
盤も。煮沸も。
──すこしだけ、似ていた……。
じぶんの腹の下になり、かれの
◆
──取り込んだじゅうたんが、腕の中でかっかとしている。
いつのまにか、鼻うたは止んでいた。天日によってぬくさを越して熱くなったじゅうたんを、ぐるりと巻いて抱え上げ、おとこの脚は大股にわか草の庭をゆく──…。
──石かなにかに躓きかける。
あわてることなくもちなおし──、かれはまた、白い鼻梁で音律だけのうたをなぞった。
うしろすがたの耳介の色は、頭の布に覆い隠され定かでない……。
──けれど、その声はすこし上ずって、いじらしく音を外した。
↓
せんたくもの って えっちだ………(などと供述しており)
書き込み過ぎ……。でも書き込みが好き……。だがしかし読む時にはストレスになる……。
読感のストレスなき文章とは──…。
文章全体も 自分の書きたい好きな部分も そんなふうに書けるよう 精進します……。
バランスよく……。ストレスなく……。目滑りしない文……。
とは──…。
せんたくもの って えっちだ………(などと供述しており)
書き込み過ぎ……。でも書き込みが好き……。だがしかし読む時にはストレスになる……。
読感のストレスなき文章とは──…。
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バランスよく……。ストレスなく……。目滑りしない文……。
とは──…。