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ぱりっと乾いた洗いぎぬ──…。
そこには、風にひららく木綿の
──持ち主は、肌着の趣味は些かきみょうであるらしい。
節ばんだおとこの指が、宙の布をてきぱき摘みとる。そよ風に、からだを揺らす布の群れ……。一様に、皺をぴんと伸ばしてあった。その整然たる隊列を、かたい手ゆびは籠の中へと積んでゆく。積んでなお、宙に並んだ衣の列はながながつづく──…。ひとつとして同じ意匠の布はない。──葡萄の
おとこの手──。その甲の、しろい岩を
──
おとこの指はその布きじを無造作につみ取った。ほかのすべてとおんなじに、籠のくちへぽとんと落とした。……かんばせの白皙に、色の変化はなにもない。むかし──はじめのころは目にしてしまった
そうして、さいご、かれはよくよく日干しを終えたじゅうたんを手にとった。
──乾ききった風の季節に干してしまえば砂だらけ。ほんとうの雨季の手前、あいまいなこの季節──、衣類であれば、すこし降られて濡れるだけなら雨の止むまでほうっておける。強烈なひざしによって晴れ間に勝手に乾いてくれる。しかしながら毛織だけはそう気楽にほうっておけるものではない。水濡れは厳禁だ。だからこそ、きょうこの日の空模様こそは大変によい加減──…。
みず色のそらの下へは中音寄りによく通る、張りをもったおとこの低声。ふたたび流れるごきげんな鼻のうた。いっとき前の
すこし前──…。かれは、そのとき、行動をしたのだった。おきにいりの絨毯で──安穏と寝ていたのが、とつぜん、
──ぺえん!
いっしゅん前に一度きり──、庭では音が鳴っていた。……筋がちな女だ。しりにあぶらの少ないぶん、衝撃を逃がせず、いたい。手加減はじゅうぶんにされていたのだろうが……。──果たして、しりをはたかれ飛び上がったおんなの躰は、いっしゅんあとの着地の時には草の上に乗っていた──…。
いま。──せんたくものを木の実のように収穫しているおとこの視線は、はだか枝の果樹のそば。その根元をちらと見る。──からだのおおきな
いきものは、草の中にどんよりと落ちている。……しぼんでいるのか。叱られたから──…。
──いや。ふてくされているだけだろう。
奪還したじゅうたんは、ぶじ日光に晒してある。もはや邪魔するものはない。おとこの腕は、そ知らぬふりでじゅうたんを取りこんだ。
◆
かれは──草の上でふてくされている女を見やる。けっきょく、干しものを手伝いもしなかった。──
籠を抱えておとこの躰は巴旦杏の根元を過ぎる。──その
──まだ、あるはずもない花香の代わりに白い鼻梁はひかりを嗅いだ。
その腕には太い陽の光線を、かおりみたいに
あたまの中ではきょうの夜の献立のことを考えつつ──片隅で、ペルはこっそりおもうのだった。──花の盛りのいつの日か──…。この下で、ひる寝をするのもよいかも知らんと。
ふたり。ひなたのかおりのじゅうたんで──…。
↓ あとがき(スクロール)
春……SS………とは…………(7月)
相変わらずの遅筆&集中力の欠如……。2月くらいから 書いてはブン投げ頭を毟りお猿のようにウキーとわめき、書いてはブン投げ頭を毟りおs略……。
前回の更新から間が空いてしまったのもあり 文章の精度が低めで申し訳ございません……。リハビリ!リハビリ!がんばります。
次ページは 今回のおはなしのオマケのような……。かなり楽しく書いたものの、挟むにはあまりに蛇足で泣く泣くカットした部分を安置しております。(本来はこのページの真ん中に挟む筈だった)
精度はあんまりですが楽しかったです。次回更新は(いつだよ)クオリティ向上を目指してがんばっていきたいと思います。ウキ──!
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春……SS………とは…………(7月)
相変わらずの遅筆&集中力の欠如……。2月くらいから 書いてはブン投げ頭を毟りお猿のようにウキーとわめき、書いてはブン投げ頭を毟りおs略……。
前回の更新から間が空いてしまったのもあり 文章の精度が低めで申し訳ございません……。リハビリ!リハビリ!がんばります。
次ページは 今回のおはなしのオマケのような……。かなり楽しく書いたものの、挟むにはあまりに蛇足で泣く泣くカットした部分を安置しております。(本来はこのページの真ん中に挟む筈だった)
精度はあんまりですが楽しかったです。次回更新は(いつだよ)クオリティ向上を目指してがんばっていきたいと思います。ウキ──!
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