"比翼の鳥" 00〜17までの後書き。
2014/07/28 21:50

p.00〜17までの後書き。

プロローグ "神話"
p.00
一話 "堂々巡り"
p.01〜05
二話 "紺青の筆跡"
p.06
三話 "黒墨に揺れる"
p.07〜09
四話 "隼と竜"
p.10〜13
五話 "足跡"
p.14
六話 "宵闇の思慕"
p.15
七話 "渇きの雨季"
p.16〜17


プロローグ "神話"
p.00

"白亜の朝"="アラバスタの朝廷"というニュアンスで書いています。

アラバスタ=アラバスター=雪花石膏≒白亜

白亜って石灰石のことですから、実際には違うのですが…まあ細かい事は気にしないでやって下さい。


一話 "堂々巡り"
p.01〜05

01.幼子

ビビ様が愛おしくて書かずにはいられなかった冒頭。

02.ばあやと見張り

軍吏長と副官殿たちの日常を。チャカさんに散々からかわれるペルさんが書きたかった。

03.夜半のソティス

ソティスとはシリウスのこと。ここら辺の気象条件は捏造です。まんま古代エジプトの気象変化を参考にして書いてます。
軍吏長もまたアラバスタの官吏、何より民と国との事を気にかけています。

04.借り物

03で少し不安になった軍吏長の心配を解すべくか、それとも無意識かで彼女に優しくするペルさん。
これ書いてたのは去年の11月だか12月くらいでしたが、上着掛けて貰うところに異様に熱を入れていた記憶があります。
ここら辺までは、実は短編集"Arabasta"を公開、執筆する以前から出来上がっていました。

05.堂々巡り

かなり書き直しを重ねた回。
ペルさんへの想いに悶々しているかと思いきや、軍吏長自身、表層では微塵もペルさんに恋慕していることには気が付いていません。
でも、深層では気が付いている様子で、それが表に現れ始めて焦っているみたいです。
でも、彼女自身、ペルさんに自分が恋慕しているなんて事は微塵も気付いて(ry

一話は全体的にページ感覚が掴めず、一ページに纏まる所を複数ページに分けてるので無駄にページ数が多いです。


二話 "紺青の筆跡"
p.06

06.紺青の筆跡

前話から数週間くらい経ってます。最後の部分は短編から加筆して転用しました。
ペルさんの夢のシーンは構成を結構頑張ろうとして玉砕した形跡が見られます。ちくせう。

現実の軍吏長はペルさんがぐっすりお休みのところ、徹夜続きで仕事してました。世の中無情。
とにかく、決算中の彼女は怖いです。寝不足と普段の無表情が祟って、まるで鬼神が如きオーラを漂わせているらしい。見てくれも恐ろしげな隈とぼさぼさの髪ですしね。

転用部分はちょこちょこと加筆しています。特にペルさんとチャカさんと彼女のきょうだいのような関係性や、何だかんだ揶揄われたりして反発しながらも、チャカお兄さんに精神的に助けて貰っているペルさんのところとか。
ペルさんの内心と、前回の"堂々巡り"の軍吏長の心理描写がリンクしています。
ペルさんの方では、彼女への気持ちに随分前から気付いていたんだと思います。きっと入隊するより以前から、ずっとずっと彼女に恋慕していたのでしょう。
恋だと自覚していない時代ならば、それは物心付く以前に遡るかも知れません。

しかしながら、全く進展しないペルさんと軍吏長。
告白はまだまだ先です。


三話 "黒墨に揺れる"
p.07〜09

07.遠き日の悪夢

冒頭の回想は、彼女の過去です。
幼き彼女の後ろで、ずっとその名前を呼んでいたのは、幼きペルさんでした。
目が覚めて、しばらく涙が止まらなかったのを軍吏長は寝起きの"生理涙"と言いましたが、実際のところはどうだったのでしょうか。
前話と時間は殆ど変わらず続いています。
ここら辺から、私の大好きな"オカン属性"をペルさんが存分に発揮し始めます。いやー、オカンいいですねオカン。ペルさんのことを、テラコッタさんと並ばせて二大グランドマザァとか言っちゃったのは作者も反省してます。でもオカンなんだもんしょうがないじゃん。(反省してない)

08.猛禽注意

唐突に空中散歩のシーンから始まりました。
ペルさんの背中に乗ったことはあるであろう軍吏長ですが、流石に足で鷲掴みにされたことは無かったでしょうね。ペルさんがこんなに強行な手段を取るということは、軍吏長が相当無理していたという事でしょう。
ペルさんにオカン属性がどんどん加えられて行きます。一話でのあの紳士っぷりからの大変貌ですが、これは一話の彼女は決算前で充分睡眠も食事も取れていたのに対し、今回の彼女は決算中。つまり生活習慣ボロボロの状態だったので、このように強行な手段に出たペルさんでした。お母さん…

09.黒墨に揺れる

夢の内容は思い出せない彼女。ペルさんは恐らく、全部を分かっていてそれ以上の詮索はしませんでした。
からの掃除終了&ペルさんの帰路。忘れ物の書き付け。やっぱり筆跡で相手を想う彼女。彼らの対比になっています。
どうやったって素直になれない軍吏長。ペルさんへの幼馴染感情抜きにしての想いは、"嫌いじゃない"としか言えないのです。
それ以上を求めるのが、一話の通り怖いのでしょう。


四話 "隼と竜"
p.10〜13

10.隠れん坊

前話よりさらに数日後。
前半、作者恒例のオリキャラ放出が始まりました。
軍吏たちは職務の余りの過酷さに、自分の事でいっぱいいっぱいですが、でもこの少年だけでなく、全員がボスたる彼女の事を心配して、気にかけています。何か逆な気もしますがね。
後半、ペルさん出現。バリッバリで他の男に嫉妬してますね。(^ω^)しかし全く気が付かない軍吏長。
ニブチン同士が会話してもロクなことにならない。

11.小さきもの

あの馬鹿でかい浴場で隠れんぼしてたビビ様五歳とカルー。
ビビ様はよく隠れん坊と称して行方不明になり、宮殿中をてんてこ舞いにさせます。
悪気がある訳ではなく、みんなに遊んで貰いたいだけ。まだこの時期、コーザもいませんから、ビビ様の友達はカルーの一匹だけで寂しいのです。ビビ様には、お母様もいらっしゃいませんしね。
そんな王女と、同じく幼少に親を亡くした自分とを重ねてしまって、ビビ様へ情が移って移って仕様のない軍吏長。

12.遠い約束

始まりから回想。ビビ様ご誕生直後の当時ヒラ軍吏&王妃お付きの護衛兵(女性武官であったがゆえ)だった軍吏長。
ビビ様を見てあんなに感動したのは、恐らく彼女の過去が関係しています。
愛していたのに、ついぞ会うことのなかった妹が。
彼女は赤ん坊というものに初めて触れ、大いに感動しています。
ティティ様は産後の立ち直りが出来ず、産後すぐにお隠れになった設定です。悲しい…
こういった経緯もあり、彼女の王女に対する思い入れ、持っている情の厚さは言葉で言い表せない程にまで募っています。
つまり、思い切り甘やかしてます。なんだかんだ言ってイガラムさんの事を言えていない軍吏長。

13.隼と竜

捏造神話の続き。
はっきり言ってビビ様の爆弾発言が書きたかった。それが動機の殆どを占めている。

この四話、捏造だらけですいませんでした。私は満足です。←


"足跡"
p.14

14.足跡

ペルさん視点。何だか結構気に入ってる回です。
隠れん坊の鬼は彼。彼が見つけたのは、浴槽の中でぐっすり眠る二人と一羽でした。
普段のぶっきら棒、無愛想、天邪鬼な彼女と、ビビ様の前だけでふと見せる女性らしい彼女の一面に、いちいちドキドキするペルさん。
軍吏長が突然素っ気なくなったのは、勿論何話してたか聞かれたからです。平坦な様子で、実のところ内心相当焦ってると思いますよ、彼女。
しかしやっぱり、彼への己の気持ちには気がつかない。彼の恋慕にも気がつかない。

どうでもいいが軍吏長、ビビ様抱っこは絶対にペルさんに譲らない。重度のビビ様信者。


六話 "宵闇の思慕"
p.15

15.宵闇の思慕

……はあ…はあ…これ00〜ここまでの後書き一気に書いてるんですが流石に疲れて来ました。( ;´Д`)

あの隠れん坊から数日後。ビビ様の彼女への問いかけを聞いてしまったペルさんは、物思いに沈みます。
幼少の彼女もまた、二親を失った直後は不安定で、引き取り先のイガラムさんのお家から家出したか何かしていたようです。

チャカさんはぼうっとしているペルさんに注意していますが、深い詮索はしていません。
彼が暗い顔で何か考え込んでいるのを見て、察しが付いたのでしょうか。
お兄さんの優しさです。

彼女は数日前、執務室で流した涙を寝起きの生理涙と言いましたが、果たしてこのラストで、それは真実だったのでしょうか。


七話 "渇きの雨季"
p.16〜17

16.忘却の向こう

またもオカンペルさん。
凍えるような砂の国の早朝に、わざわざ水浴びする彼女も彼女だと思いますが、これはこの前ビビ様の前に不躾な格好で参上してしまった反省もあったようです。常に見なりは綺麗にしないとね。
…彼女はやはり、ビビ様を己と重ねていました。
王女は母を亡くした己とも重なり、愛していたのにまみえる事の無かった、あの妹とも重なっていたのです。
しかし、彼女は溢れる想いを封じます。
天文官からの急な呼び出し。それが、何を意味しているのか。
これから、この国を何が襲うのか。
察しが付いた彼女は、国へ尽くす官吏として、己を押し殺します。

17.渇きの雨季

ここまででやっと一区切り。
ペルさんのもたらした決定的な事実より、とうとうアラバスタを旱魃が襲います。
十一年後の人為的なあの旱魃とは比べ物にならないとは言え、彼女らもまた、それに翻弄されていきます。

文中の気象条件や季節区分はもろ古代エジプトのものです。まんまです。
あと、実際王都から増水したとはいえサンドラが見えるかと言うとどうなんでしょうね…あの、光の当たる角度の具合で、朝夕だけ見えるとか…そんな感じで……


こんな具合で全18ページでした。ここまでは全て導入部というか、序章的な。やっとここから本題に入り始めます。
が、次の更新はいつになるのやら……(おい)




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