季節は飛びに飛んで、秋。紅葉の紅葉が綺麗な季節である。そんなわけで、私は今タカ丸くんとイチョウの見えるスタバでお茶をしていた。タカ丸くんは私の家のご近所さんで、大学同士も近いからかよく家を出る時間が重なり、何故か一緒に登校したりしている。



「やばい、スタバ落ち着くわー」

「だよねぇ、僕も凄い落ち着くー」

「課題のこと忘れそー」

「忘れちゃえ、忘れちゃえ」



とんでもないこと言うな、この金髪は。と思いながらも、目の前できらきら揺れる髪の毛に目がいく。綺麗な色。どんな手入れしたら、そんな綺麗な髪の毛になるのか疑問である。あ、そういえば久々知くんも、綺麗な髪の毛をしていた。タカ丸くんとは対照的な黒色。やっぱり男の子は黒髪だよねー。うん。アジアンビューティー的な?日本人なんだし。って、私染めてるけど。



「なまえちゃん、バイトの時間そろそろじゃない?」

「あ、ほんとだ」



携帯の時計を見ると、時間は2時30分を過ぎていた。お店の近くのスタバとはいえ、少し早めにバイトに入るのは常識。という訳で、私とタカ丸くんはスタバを後にした。タカ丸くんが「バイト先まで送るよー」と言ってくれたが、この後授業のあるタカ丸くんに迷惑はかけられない為、その行為を丁重にお断りした。そんな時、後ろから声をかけられた。




「なまえさん?」

「久々知くん?」



振り向けば、そこに居たのは久々知くんだった。久々知くんは学校の帰りなのか制服姿で立っている。隣には、いかにも運動部です!みたいな子と、なんだかニコニコしてる可愛い子。その後ろに双子みたいな男の子二人が居た。久々知くん、友達居たんだ…。なんか、安心したよ。



「学校帰り?」

「はい、今日は早く終わる日で」

「あー、そうゆう日あるよねー」

「今からバイトですか?」

「うん」




そう答えると、久々知くんは「じゃぁ、俺も行きます」といった。いや、でも今日は確か私とリカちゃんがシフト同じで久々知くんは休みなはずじゃ…。




「久々知くん、今日休みだよね?」

「はい」

「…送ってくれる、的な?」

「?いや、まぁ…お店に忘れ物したんで」

「あ、あー…」



そうゆうことかーい。
私は何故か少し寂しくなった。いや、別に良いんだけどね。うん。とりあえず、タカ丸くんに別れをつげる。タカ丸くんは「まぁ、何か残念だけど送ってもらえるみたいで良かったね」といつもの天然振りを発揮した言葉を私に投げかけて去っていった。何か残念って、おまえ。久々知くんも友達に別れをつげたようで、私のほうに歩いてきた。私は久々知くんの友達に会釈だけする。…後ろの方に居た双子の一人がにっこり笑って会釈を返してくれた、が…嫌な臭いがする。誰かと、同じような…。
そんなことを思いながら、私は久々知くんとお店まで向かった。




黄色とお茶を嗜む










101022 季節が飛びました。えぇ、とても。…すみません、ほんと。とりあえずまさかのタカ丸絡み。此処で絡ませないと、ほかで出ない気がs(ry











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