「花形は眼鏡の下で何を考えてるんだか、さっぱりわからないね」そうみょうじに言われて、眼鏡も外された。俺は眉間に皺を寄せて「返してくれ」と頼む。だが、そんな願いは受け入れてくれないようだ。俺の眼鏡はみょうじの顔にかけられる。



「花形の眼鏡かけたら、花形がいつもより三倍増しでかっこよく見えるよ!」
「俺にもみょうじが三倍増しでかわいく見えてるぞ」
「いや、君はぼやけて私の顔見えないでしょ」
「いや、凄くかわいく見える」
「何?喧嘩売ってんの?」



「怒るよ?」とつげられたが、俺はそんなみょうじを気にせず「眼鏡を返せ」と言った。このままでは日誌が書けない。



「じゃぁ、何考えてるか教えてよ」
「なんだ、またその話か。というか、そんなことで良いのか」
「うん、良いよ」
「俺はいつだってみょうじのことしか考えてない」
「え…」



呆然とするみょうじの顔から眼鏡を外して、自分につける。視界がはっきりしはじめ、ピントがよくあう。目の前のみょうじは相変わらず呆然としていたが、頬はほんのりと赤く染まっていた。さっきは三倍増しでなんて言ったが、やっぱり眼鏡がある方が、何倍もかわいく見えた。





きみがゆらしたぼくのまつげ









110314 花形はタラシ眼鏡というジャンルだと思っています。眼鏡男子好きすぎて生きるの辛い



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