あなたの為に | ナノ
愛ゆえの言葉



『よかったな、アリア。仲良しになれてよ。』


「うんっ…!」



ジューダスは一旦外に行くと言って部屋にはアリアとユリアラしか居なく、お互いに楽しく会話をし始めた。

ユリアラの言葉にアリアは笑顔を見せてふとアリアは自分がどうなったのかをユリアラに聞こうと口を開いた時ジューダスとロニが部屋に入ってきた。



「アリア!やっと元気になったのか?」


「あ、えと…大丈夫です、?」



「全く心配させやがって。ま、元気になって話せるようになったんなら、
安心だな。」



よしよしと、ロニはアリアの頭を撫でてやってたら子供たちがすぐさまロニを連れて行ってしまった。

また残されてしまったジューダスは出て行くつもりはなくそばにあった椅子に腰掛けて適当にそばにあった本を手にとって読み始めた。

アリアは首を傾げさせてジューダスを見つめたあと不意に眠くなって毛布に体を包んで目を閉じた。

座り込むように眠ったアリアにジューダスは少し、目を向けた後にユリアラに声をかけた。



「アリアには言ってないだろうな?」


『ん?あー。まあね、アリアはまだ子供だからな。言う言わないってよりか、見守って親のようにしてやる事が今のこいつにとっては大事な事だからさ。僕には、その義務があると思ってんだよ。』



いきなりの事だったにも関わらずユリアラはアリアを起こさないように極力小さな声でジューダスに答えて今自身をそばにおいて眠るアリアに愛おしい気持ちを感じながら自分がオリジナルとして生きていた頃を思い出していた。

しかしそれも昔の事で悲しむ事も悔やむ事もないくらいに今アリアに出会えた喜びでいっぱいだった。


ジューダスはユリアラの言葉にやはりという気持ちで違和感を感じて、無視ができないほどになっており聞いても良いのか考えはじめた。


そんなジューダスを知りもしないユリアラは声を落としながら『死ぬなんて、一番怖いよな…。』とぽつりと呟いた。

アリアは一年しか生きていないと聞かされた時、確かに驚きもしたが同時に怖くも思った。

この世界ではないどこからか来たアリアを最初は恐怖したが、そんなのは今ではどうでも良い事。

自分を選び、自分を必要としてくれる存在がいるだけでユリアラは嬉しくも愛おしくも感じられる。

機能しなくなる時まで、アリアがどういう人生を送ったのかこれから良からぬ行動をしようと居続けるべきなんだと誓い、守り抜くと決めていた。



『ジューダスさんよ。アリアはな…支えてもらう人が、今必要なんだよ。…僕はただ話を聞いたりしてやれるしか出来ないんだ、悔しいけどな?』


「何が言いたい?」



静かな空間にユリアラの言葉が紡がれ、意味の分からないことを言い出すユリアラにジューダスは目を細めてユリアラを凝視した。



『アリアを、愛してやってくれないか?』



ユリアラの言葉はまるでそうしてくれと願っているようで、ジューダスは冗談で言っているわけではないのだとすぐに理解出来た。



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