であい
「アリアー、ほらアリア起きて。早く起きなきゃ朝ご飯食べれなくなるわよ。」
ゆっくりと目を開けるとそこにはルーティさんの笑顔があって、私はもう一度寝ようと寝返りを打った時に頭が起きてきて思い切り起き上がる。
あのまま寝てしまったんだと思い出したのと、ルーティさんはどこで寝たんだろうと疑問が頭の中を駆け巡った。
ルーティさんの方を振り向いてジッと見ていたら『まだ頭寝てるの?』と顔を覗き込むように見てきたから、私は気になることを質問してみた。
「あの、ルーティさん…昨日、私…。」
「ん?ああ、大丈夫よ。あの後あんたが寝たあと一緒にベットに入って寝たの。起きちゃうか心配だったけど、相当眠かったみたいで起きたかったから。」
『本当びっくりよ。』と口元に手をやりながら笑うルーティさんに私も少し微笑む。
私はパジャマのまま下に降りて行ったらカイルくんや小さな子ども達はいなくて気になったけれど、きっと朝早く起きてどこかで遊びに行ってるんだろうと思い椅子に座った時ちょうど朝ご飯が並べられる。
「にしても珍しく朝早く起きたかと思ったら他の子達にたたき起こされたみたいよ。いっつもあたしが起こす時はなかなか起きてくれないのに…。」
ルーティさんは目の前の椅子を引いてテーブルに頬杖をつきながらそんなことを呟きながらカイルくんのこととか話してくれた。
スタンさんに似て朝弱いのだったり、真っ直ぐで熱いところや素直なところ。
そして何より、冒険好きなところらしい。
そんな感じで朝ご飯も終えて私とルーティさんは話していた。
ほとんど話してたのはルーティさんだったけれど、私は話を聞くのが好きだから黙って聞いては相槌をうつ。
するといつの間にかお昼前になった時に小さな子達が帰ってきた。
カイルくんだけ居ないようだったけれど、先に帰れと言われたんだろうその子達はそのまま2階へ上がって行ってしまった。
「あ、そろそろ太陽が真上ね。洗濯物洗濯物っと。」
「…私、手伝いますよ。」
「ああ、いいのいいの。あたしの仕事だからね。」
『でも…』と零した時ルーティさんは言わせないように急ぐように2階へ行ってしまった。
残された私は少ししてからココアを作ってぽつんと一人で飲んだ。
ココアはルーティさんが好きに作っていいと言われたので初めて作ってみた。
なんとか作れたから、ゆっくりしていたら突然ドアが開いて人が二人入ってきた。
一人はカイルくんでもう一人は分からない。
「あ、アリアただいま!母さん知らない?」
「ルーティさんなら…。」
と言おうとした時カイルくんと一緒に居た人が私のところに来て『美しいお嬢さん』と語尾に何かが付きそうなくらいにひざまづくようにして言ってきた。
「もしよろしければ、このロニ=デュナミスがご一緒にココアを…」
「ロニ、早く母さんに会いに行かなきゃでしょ。」
そうカイルくんに言われてロニと呼ばれた人はハッとしてカイルくんに向き直ってまた私に『それではまた!』とさっさと2階に行ってしまった。
よく分からなくて首を傾げながら見送っていた後私はココアを飲み終えて片付けた時声が聞こえてびっくりしてコップを落としそうになった。