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階段を上れば、そこにはディムロス達のチームが既に集まっており、ハロルド達が辿り着いたのを確認するようにディムロスが声を掛ければ、余裕というように全員無事と言葉を返す。


ディムロスは少し驚くように言葉を掛けて、褒める。



「ほう……初めての実戦にしてはよく頑張っているな。」


「そっちこそ、平気なの?」


「見ての通りだ。だが、扉が開かなくてな…これから破壊しようと…。」



ディムロスが話を終える前に、ハロルドは扉の前に行き『こんなところで手間取ってるとはね。』と言い、軽く後ろを振り返りながら言葉を続けた。



「扉の向こうに皆が居るんでしょ?さっさと助けて帰るわよ。」


「ムチャを言うな、ハロルド。扉の鍵はパスワード式になっていておそらくはミクトランにしか…――」


「何か言った、兄貴?」


「わあ…!ハロルドさん凄いね!」


「あら、出来て当然よ。今度アリアにも教えてあげるわ!」


「うん、楽しみー。」



カーレルの言葉は虚しく扉が開き、それにディムロスが呆れたような当然のような言葉を掛けたあとすぐさま皆中へと入っていく。

そこには、明るい紫色の髪をした女性といかにも威厳がありそうでしかし優しそうな髭を生やした、まだまだこれからというような老人が一緒に居た。




「地上軍ユンカース隊所属ディムロス=ティンバー中将ただいま、お迎えにあがりました!」


「!ディムロス……!中将閣下……。」



ディムロスの言葉に女性は少し戸惑いながらもそう声を掛けた後老人、クレメンテが安堵したような表情でディムロスたちを見た。

言葉を少し交わした後、ディムロスは部屋に閉じ込められていた全員に大きな声で話しかけた。



「地上軍総指令リトラーの命により参上しました。我々はあなた方を歓迎します。」


「……。」



ディムロスの後ろ姿を眺めていたアリアはふと、斜め後ろを見てジューダスの隣にそっと移動をした。

それに気づいたジューダスは、どうしたのかと視線だけを向ければ小さく笑みを浮かべただだった。

そのとき、アリアは口を開け閉めし始めたのをジューダスは不思議に思ったすぐ後に気づきすぐさまアリアの手を掴んだ。



「……。」


「……僕から離れるなよ。周りにも、勘付かれない為にもな…。」



アリアにとって小さく囁かれたその言葉は心のそこから安心感を与えた。






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