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「どういうこと?」



リアラの質問にハロルドは見たことがないと話す。

似たようなものはいるがこれは異常な進化をしているらしい。

立ち上がってカイル達に向き直り、これを持って来たものに心当たりがあるかどうかを聞けばロニが『ありもあり、大ありさ。』と言いエルレインの仕業だと言葉を続ける。



「おそらく、奴の手下がすでに天上軍に乗り込んでいて支援しているんだろうな。」


「ふむふむ…つまり、あんたたちの目的は歴史修正ってわけね。そのエルレインってやつが天上軍に肩入れして、この戦争を勝たせようとしている。出、それを阻止するためにあんたたちは、この時代に来たと。」


「ええ、その通りよ。わたしたちは、エルレインの歴史介入を防ぐために、ここに来たの。」



ハロルドの言葉にリアラは頷いて話す。

それにハロルドは『そいつ、神様きどりね。』と楽しそうに言うとリアラは本当の神だと話して、俯き声のトーンを落とした。



「いえ、神の名を語ってるんじゃないわ。本当に神を降臨させてその力を使っているの。」


「本物の神の力!?ってことはあんたたち神様にケンカ売ってるわけ!?」



リアラの言葉にハロルドは驚き声を大きくし、そして小さく笑い出したかと思えばカイルの心配もつかの間、楽しそうな表情で『楽しくなってきたじゃない!』と言葉をもらした。



「神様とケンカなんて、最高だわ!」


「…?ケンカ?」



アリアははっと気づいたようにハロルドの隣に行けば『私の頭脳が神をも凌駕すること、証明して見せるわっ!』と言ってアリアの手を掴んで『ね!』と笑顔を見せて瞳を輝かせた。



「えっと…ハロルドさんの頑張り次第です?」


「アリアー。それじゃあハロルドが頑張れないみたいに聞こえるぞ?」


「あら、ユリアラもそうだと思ってるってことなのかしら?いいわよ、まずはアンタから…。」


「んなこと言ってない!勘違いすんなハロルドさんよ!」


「のんきに話している暇は無いぞ、先に進むぞ。」



『そうね!ぐずぐずしてらんないわ!作戦続行!行くわよみんな!』と声を大きくしながら走り出したハロルドに皆も続いて走り、進んでいく。



アリアの後姿を眺めるユリアラは何かを振り払うかのようにそっと目を逸らして、現れたモンスターと対峙し始めた。






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