「おい、この野郎!」

「口がわりぃな」

「知るか!クマ野郎!」

「どっちのクマだ、おい。熊ならまだ許すが、隈だったらバラすぞ」

「隈野郎」

「よーし!誰か刀持ってこい」

「誰がやられるか!この変態野郎!!」








「あーあ…ホント、あんなに口が悪くなっちまって…」

「船長、刀」

「ん?おぉ、ありがとな」

「……まったく、あいつのツンデレ具合には困りましたね」

「今のどこにデレがあった?ん?」

「え、船長知らないんですか?」

「あ?」












「このやろう…ばか、やろう…くそや、ろう」

「おい」

「!」

「一文字ずつ伸ばして言ってみろ」

「え?」

「言うまで逃がさねぇぞ」

「…………こー、のー、やー…………!!」

「ほら、言ってみろって」

「…………ろ」

「ん?もっとでかく言え」

「…ッこのや、ろー!」

「ククッ、良くできました」










ツンツンデレデレ


「あいつ、船長の名前呼びたいがために言ってるんですよ」

「は?」

「ほら、いつも野郎付けてるでしょ?分けて言ってみてくださいよ」

「や…ろー……あ」

「ね?」

「…なんかあいつ、かわいいな、おい」