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もう疲れた

何故彼は私が好きなんだろうか

……今まで関わりなかったのにさ


席替えに、授業…そしてお昼

昨日の出来事を思いだし、机に突っ伏した


いや、さ…嫌いじゃないよ

………嫌いじゃない、けどさぁ




……ちょっと、じゃないな

結構おれ様だよね、彼


我が道を行く、な彼を思い浮かべてため息


ちなみに、悩みの原因であるロロノアくんは今、行方不明中だ

これは、月に三回ほど起きるこのイベント


そう、彼は天才的な方向音痴なのです

いつもは彼の友達が引っ張ってきているのだが…何故だかたまにロロノアくんは一人で登校するらしい


………バカなのか、あの人は


そして今日がその日


「………ま、今の私としては嬉しいけど」


…………けど、だ

その状態が二時間以上続けば心配にもなる

現在、三時間目(社会)


我が担任とは違って真面目なドレーク先生の授業の途中、勢いよく開かれた扉


そこには


「はい、迷子捕獲ー」

「………………」


シャンクス先生と、先生に襟を掴まれ不機嫌なロロノアくん


「いやー、よかった。今回は早くに見つかって」

「おれは迷子じゃねぇ!…………学校が移動したんだ」

「あ、どうも授業中すいませんねー」

「無視か」

「いや、気にしないでくれ」

「おい」


スルースキル全開でロロノアくんを無視していく先生たち

彼は舌打ちをしながら襟を掴む手を叩き落とし、席につく(つまり、私の隣)


「………はよ」

「…………学校、移動したんだ」

「………………」


黒目がゆっくりと横に動く

あらぬ方向を見つめる彼を見ていたら、笑いが込み上げてきた


ぷくく……なんか、かわいいなぁ

こんなに怖い顔つきなのに


キュッと出されている下唇からも笑いを誘われる

そのせいで笑いがこらえられず、吹き出してしまった


「ぶふっ…!」

「…………おめぇ」

「……うぷくくく…」


ど、どうしよう…ジワジワくる!


シャンクス先生がいなくなり、いつも通りに戻った授業

笑い声が漏れたら大変だ(というより、恥ずかしい)


「………〜〜ッ!そろそろ黙れッ」

「い゛ッ…!?」


いつまでも笑っている私の頬を、ぎゅう!と力の限りつねられる

手加減はしているだろうが、なかなか痛い


「ひょっひょ…!」

「遠慮なく笑いやがって……さて、どうしてくれようか」


えぇー!?なにする気!?


いつものニヤリ顔に戻ったロロノアくん

ぐにぐにと手を動かしながら、考え込む彼の姿は何か恐ろしいものがある


そして、何か思い付いたらしい

気のせいか頭に電球が見えた(古い?)


「そうだ、明日一緒に学校行くぞ」

「へっ………!?」


な、何を言ってらっしゃるのー!?

そんな笑顔で言われても「はい、そうですか」なんて言えないよ!


「うん、それがいいな」


と言いながら、パッと手を離したロロノアくん

彼に文句を言おうと、自由になった口を開こうとするが












「話はまとまったか?」

「「え?」」


突然の第三者

その声は


「仲が良いのは構わないが、授業は聞いてくれよな」

「せ、先生………」


ニッコリと笑う先生は、いつもと違って優しさが感じられなかった

その原因の一つに、彼の手の中のプリントも含まれているだろう


「とりあえず、放課後までにこれ提出だ」

「ちょ!」


キーンコーンカーンコーン……


「はい、授業これまでー。週番号令ー」


椅子を引く音が教室中に響く

とりあえず私は、手元のプリントと


「さぁ、がんばるかー」


地味にやる気のあるロロノアくんに涙を流した




















「だって放課後、二人っきりってことだろ?」

「………プラス思考?」



自由人な遅刻者
巻き込まないで下さいな