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- ナノ -



早朝から変わって、午後の授業(国語)開始五分前


……何故早いかって?それは平和だったからだよ


隣の席のロロノアくん

彼が今日丸一日爆睡していたから


………原因は私、なんだろうな(押し掛けちゃったから…)


申し訳ない気がするが、落ち着いて授業が出来て感謝感謝

最後の授業も静かに頑張ろう!と意気込んでいたら


「ふわぁぁあ……あ?今何時だ?」


………起きちゃったよ


どんな先生が揺すっても起きなかったロロノアくんが起きた

……起きてしまった


なんて思いながらも、彼も学生なわけだし、これはこれでいいのかな…なんて思いよかったことにする


「……げ、昼飯食いっぱぐれてる。どうりで腹が減るわけだ……おいクソ眉毛!」

「あぁ?」

「おれらサボるから上手くごまかしとけ」

「はぁ!?なんでおれが……!」

「ナミ、500円」

「サンジくん!私からもお願い!」

「仰せのままにー!」


………流石ロロノアくん、付き合いが長いだけあるよ


彼のナミちゃんの扱い方に内心拍手をしていたら、腕を掴まれた(はい?)


「じゃ、頼んだ」

「テメェの為じゃねぇからな!」

「はいはい」


…………………はい?


ズールズールと彼に引きずられ数秒


ま、まさかの強制連行!?


慌てて立ち止まろうとするが、男のロロノアくんに力で勝てるわけがなかった


…………私をどこに連れてくの!?


「屋上で飯食うから付き合え」

「拒否権は…!」

「ねぇな」


私の心の声に答えてくれた彼に引きずられながら、抵抗する意味もなく屋上に連れていかれたのだった(私の意思ィィイ!)
















「いただきます」

「………いただきます」


この前同様の青い空の下、私は人生初のサボりをしています

彼におごってもらったココアを片手に軽く項垂れる(ココア…)(好きだよ…うん)


「くあー…こう天気がいいと眠くなるなぁ」

「え゛、寝るの!?」

「や、さすがに食いながらは」


そこじゃないよ!

私は"まだ"寝るの、って言いたいの!


モゴモゴとパンを頬張るロロノアくんに、心のなかでツッコミを入れた(美味しそうに食べますね…)


「そういやそんな先輩いたなぁ…食いながら寝る人」

「え?」


食いながら?寝る人?

……………あ!


「あのカッコイイ先輩だね!」


確かそばかすがある…そうそう!エース先輩だ!


いやー、スッキリスッキリ!なんて言いながら奢ってもらったココアを口に含んだとき、隣から視線を感じた(…なんか、こう…鋭い感じの…)


見るとそこには


「……………」

「…な、なにか?」

「……………別に」


明らかにふてくされているロロノアくんが


………何故!?


どうしたらいいのかわからずあたふたしていると、食べ終えたパンの袋を握りつぶした彼が口を尖らせながら呟いた


「………………カッコイイ、ね」

「え」

「そうだな、あの先輩は人気だもんな」


彼の発言に思わずココアを落としかける

口を尖らせそっぽを向くロロノアくんは、誰がどう見ても拗ねているのがわかる


というか、嫉妬なのかな?これは…


袋をグシャグシャ弄るロロノアくんの猫背を見ていると、近所の小さな男の子を見ているようで…


「………よしよし」

「な!テメッ…何すんだよ!」


頭をなでなでしたくなってしまった


「おれはガキじゃねぇ!」

「うんうん、そうだねぇ」

「おまっ…ふざけんなよ!」

「ごめんね、お姉ちゃんが悪かったよ」

「っいい加減に…しやがれ!」

「え、うわぁぁあ!」


しつこいぐらいにロロノアくんをからかう(こんなチャンスそうないしね!)

………そしたら首をホールドされてしまった


い、いぎが…ッ!





暴れて貰ったココアはひっくり返すし、そのココアが付いて上履きにシミが出来たりなど、踏んだり蹴ったりだったが…人生初のサボりはとっても楽しかった


…………サボるのもたまにはいいかもね
















「ロロノ…っく…び!」

「おら、謝んねぇと離さねぇぞ」

「ごめ…な、さ…!」



大きな子供
でも力加減はしてよ!