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「#幼馴染」のBL小説を読む
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「ふぅー…」


大きく息を吸って、大きく息を吐く

目の前のインターホンに人差し指を添え、目をつぶった


私が今、何をしているかと言うと…


ロロノアくんの家に来ています(というかアパート?)


昨日、なんやかんやゴタゴタがあり、なんやかんやでなんやかんやがあって、なんやかんやで迎えに来ようという気持ちになった私は、ナミちゃんに正座しながらロロノアくんの家を聞いた


彼女はなんか付き合い長いらしいからね


そんなこんなで場所を聞いた私は無事彼の家に着いたのだが………ボタンが、インターホンが押せない


だだだだだだだって!男の子家に、しかもアポなしで来るなんて初めてなんだもの!!

…ん?いや、これはアポなしなのか?

ロロノアくんが言い出しっぺなんだからいいんじゃないか?

迷惑っつーか、感謝されるのでは?






………………よし、気にしないでいこー!


ピンポーン


自己解決をし、そのままの勢いでやっとボタンを押す

そして相手が出てくるまで暫く待つ





………のが、常識だが


この時私は何かしてないと落ち着かない状態だったので、インターホンを壊す勢いで連打し続けた(あばばばば…!)


近所迷惑な音が十数秒鳴り続けた、そのとき

チャイム音に負けないぐらいの音をたてながら扉が開いた


「…うるっせェェエ!!テメェこっちが何時寝だと思っ…て、ん………だ」

「…………………………お、は…よー」

「………………え?」


いかにも寝起きなロロノアくん

うっすらと目元に隈を作る彼を見て、私は内心泣きそうになった




う、あぁぁぁああ!!

どうしよう!やっぱ迷惑だったんだこれ!

何で私来ちゃったんだろ!!前みたいに気にしないでいればよかったのに!!

ごめんよー!ごめん、ホントごめんー!!


「……え、ちょ…にまんだ…?」

「………………かっ」

「え?」

「帰る、ね…!」

「は!?」


バッグを抱えながら回れ右

しかし立ち去る前にロロノアくんに捕まった(ごめんなさいー!)


「待て待て待て待て待て!!」

「学校、私、行く」

「ちょ、ま…!おれも行く!だから待っとけ!!」

「大丈夫、ロロノアくん、私、一人、学校…」

「片言でもなんでもいいから待ってろつーの!今からダッシュで着替えてくっから!」

「…………はい」

「絶対待ってろよ!?」


勢いよく開けた扉を勢いよく閉め、用意を始めたロロノアくん

もうパニックに陥っていた私はボケーっとしながら彼のことを待った(私、お節介だよね…)


朝日を浴びながら数分待つと、先程よりも勢いよく扉が開いた(びびびびっくりだよ!)


「………うし、待ってるな」

「………早いね」


寝間着から制服へとはや着替え

よく見るとワイシャツのボタンをかけ間違っていたので、やんわりと指摘


………なんか、微笑ましいぞ


「…で、なんでいるんだ?」


……やはり聞きますか

聞いちゃいますか


ロロノアくんがボタンを直しながら聞いてくるので、仕方なく……仕方なーく話す


「……うーん、と…深い意味はないけど、しいていうなら体育のときのお礼かな…?」

「体育…?………あぁ、あれか」

「うん、ナミちゃんに聞いたんだよ。わざわざね、わざわざ」

「そこ強調すんな」


理由を付けるならそんな感じかなぁ…うん


「わざわざ、ねぇ…」


ボソリと彼が小声で呟いた

私よりも頭いくつ分か高い身長を見上げると、そこには嬉しそうなニヤリ顔


………え?は、え?

……何、その顔


ロロノアくんはニヤニヤと、私はおろおろとしながら遅刻もせず、登校したのだった
















「わざわざ、か…」

「…何か文句でも?」

「いや、別に」


…………なんなんだ、いったい



突撃!毬藻さん宅へ
迷子阻止無事完了