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平和なあまり時間の流れがゆっくりに感じるこの島

なので6時起きの自分は早い方だ

そして我が家の他二名の男らは基本遅い。遅いし、昨晩馬鹿みたいに飲んでいたので起きるのは昼頃だろう


「ん、あぁー…ッ!片付けなきゃ…」


どうせ瓶とか散らかってるだろうし


ボサボサの髪を掻きながらため息を一つ

早朝から何故こんなことをしなければならないのか………ムカつくからリビングで雑魚寝をしているであろう二人を踏みつけようと思う





「マイルさんッ」

「うおっと…」

「おはよー」

「んー、おはよー」


顔を洗いサッパリしたところに、軽い衝撃がきた

視線を向けるとお腹の辺りに白い頭が


もちろんこの人物は我が家の大切な大切な子供、じゅうまんだだ


「今日は早いねぇ」

「うん!お腹空いた!」


ペコペコー!と言ってふにゃふにゃ笑うじゅうまんだを抱っこ

その行為にさらに彼女は喜ぶ


「………うん、充電できたかな」

「なに?」

「なんでもないよ」


この先にあるおっさん二人と瓶の山を見る前にこの笑顔が見れてよかった(じゃないとおれ、ストレスが溜まっちゃうよ)

じゅうまんだのお腹のために軽くでも片付けて、早くご飯を作らなければ

そう思い部屋に足を踏み入れる


そこには案の定おっさん二人が大の字で寝ていた(うっわ、超邪魔)

しかし瓶の方は量こそは想像通りだが、そのたくさんの瓶は散らかってはおらず、一ヶ所に集まっていた


その光景に目をパチクリさせていると、腕の中のじゅうまんだが得意気にいひひと笑った


「あんね、あんね!じゅうまんだ頑張って片付けしたの!」

「……これ、じゅうまんだが?」

「うん!マイルさんのために頑張ったんだよ」


いっぱいあった瓶をいっぱい片付けたんだ、えっへん!なんてちっちゃい手でブイサインをするこの子にキュンッときたのは……仕方ないだろう(だっておれ、じゅうまんだ大好きだし)(…う、かわいい)





「…じゃあ、今日はじゅうまんだの頑張りのお礼に、朝からご馳走作っちゃおっかな」

「やったぁ!じゅうまんだね、ハンバーグが食べたい!」

「…………朝から?」

「うん、食べたい」


…………まぁ、いいか

起きてから大分経ってるみたいだし


「じゃあ、急いで作るね」

「やったぁーい!!」


じゅうまんだを抱え直し、寝ている二人を力の限り踏みつけてやった



さて…我が家唯一の癒しであるじゅうまんだために、今度はおれを頑張りましょう!





日常茶飯
【にちじょうさはん】
日常的なごくありふれたこと



「あの、すいませんマイルさん。おれら二日酔いなんスけど」

「きぼぢばぶい…」

「トイレ行け」

「………父ちゃん、ダンさん。ハンバーグ、嫌い?」

「「…え?」」

「………ごめんなさい。じゅうまんだ、ハンバーグ食べたかったの…」

「「……………」」

「…で、二日酔いがなんだって?」

「「……………」」






「ダ、ダン食うぞォォォオオ!!!」

「え!でもあんた吐きそうなんじゃ…」

「関係あるかァァア!!食うぞおぶぷぅ…ッ!」

「トイレ行けェェェエ!!」








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あかたろさんリクエスト『マイル(オリキャラ)でほのぼのした朝の風景』でした!

………ん?ほのぼの?

…ではない気もしますが、よろこんでいただけたらと思います!

リクエストありがとうございました!