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好き、









……なんかじゃない


深い深いため息を吐く


そうだ

これは恋なんかじゃない


大丈夫、いちまん
あなたはまだ、恋する乙女じゃない


そう、乙女なんか…じゃ


「…………はぁ」


そうだよ……乙女だよ!
乙女で悪いか!!


でも相手はなぁ…!


「ぐあー」

「………」


このっ…








「筋肉ブワァカがぁぁぁあ!!」

「ぬがぁ!?」


イビキをかく、このマリモ野郎の腹にダンベルを投げ付けてやった


…フンッ
こいつなら平気でしょ

これくらい


「あ、でも良い子の皆はマネしないでね」

「おい、テメェ」


ガシッ!と頭を掴まれた

掴んだ人物はもちろん、マリモ野郎


「あっぶねぇだろ!」

「いだだだだ、首っ首!」


そのままひねられてしまい、首が悲鳴をあげる

なんとかゾロの手から抜け出し、距離をおく


「ったく…人が寝てるところに」

「手がすべった」

「んなわけあるか!」

「あだっ!」


距離をおいたのに頭をおもいっきり殴られ、しゃがみこむ
その横にゾロは寝転がり再び寝る体制にはいった


………クソッ

クソックソッ


なんでうちばっかドキドキしてんだ!



ゾロの


「アホ」

「あ゛?」

「とんま」

「テメッ…」

「マヌケッ」

「なんなんだよ!さっきから!!」


ゾロなんか

ゾロなんか


「好き」

「!」










「………じゃない」

「…あ、あ゛ぁ!?」


素直になれない自分が恨めしい

でも気付いて


これが精一杯の素直なんだ


「好きじゃない」

「………」

「好きじゃないだ」

「…あぁ、オレも……好きじゃない」

「!」


うぅ゛…気付けよ!バカ!!

この鈍感!ニブチン!









「いちまん」

「…………」









「オレは





………愛してる」

「!!」


バッ!と顔を合わせると、普段見たことのない赤い顔がそこにあった


どうやら、


「………好き、かもね」

「おう」


彼のほうが素直だったらしい










好きの反対、の反対
は、愛してる



(素直じゃねぇなぁ)

(うっさい)

(ま、そこもいいんだけどよ)

(!…ゾロは素直すぎ!)