×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -
マーイ、エンジェル!



ナミさんがいるであろう、島を目指す

ヨサクって奴になんかいろいろと言われたが(七武海やらなんやら)、まぁ…いい

おれにとって重要なのはナミさんと


「アルトちゃん、アルトちゃん」

「…………サンジ、さん」


アルトちゃんだけだ!


先程まで寝ていたアルトちゃんに声をかけた


「これからご飯作るけど、なにか食べれるかい?」

「…………今は、なにも食べれる気がしません…」

「…………そうかい」


顔を赤らめ、荒い呼吸を繰り返す体調の悪い彼女(というか、風邪)

不謹慎ながらもかわいいと思ってしまうが、やっぱり心配


だってよ、すげェしんどそうなんだぜ?


そんな彼女の目の前にずいっと出て来る無神経野郎二人


「アルトー、メシ食えよー。うんめェぞー」

「そっすよ!嬢ちゃん、あっしのモヤシいため食いますか?」

「い、いや…その」



「……………」


こ・い・つ・ら!!













「とにかく、早いとこナミさんを連れ戻す!そしてアルトちゃんを医者に診せるんだ」

「「はい」」

「それまでアルトちゃんに無理させたらオロすからな」

「「はい」」



「……………は、はは」


ったく、こいつらは…


二人の脳天にタンコブができるほどの蹴りを入れたおれはプハーと煙を吐き、二人を睨みつける

大人しく正座をさせながら説教をしていたら


ザッパァアン!!


「あ?」

「お?」

「はへ?」

「うわぁぁあ!!」




「…モ?」


牛がいた


…いや、海にいるんだから牛じゃねェか


カバだ、カバ



カバがいた


どうやらあのでっかいカバは腹を空かしているらしい

それを聞いたルフィは怒り、カバを殴り飛ばす

それを見たおれは二人に蹴りを入れる(二回目だな)


「バカ野郎ども!!」

「「ブッ!!」」

「腹空かした奴をむやみにぶっ飛ばすな!!」

「痛いッス…!」

「コブが増えたぞ…」


黙れ、野蛮人どもが


解決方法はなにも暴力だけじゃねぇ


ルフィの一撃で怒っていたカバにメシを差し出す


「サンジさん…」

「大丈夫だよ、アルトちゃん」

「…………?」

「よし、食え」

「……………」


そうさ、こいつだって生きてるんだ

だからこうして……













ぽた


「ぅぴゃ…!」




「死ねコラァア!!!!」


ドゴォ!!


「えぇえぇーッ!!?」

「おー」


近づいてきたカバに渾身の一蹴り

後ろでヨサクが騒いでるが、そんなの気にしねェ


なんたってこいつァ、メシを与えてやろうとしたおれまで食おうとした



……そして


「てめェから垂れた水滴がアルトちゃんにかかった!死んで詫びろ!!」

「…へ?」

「な、なんて理不尽…!!」

「なにぃ!?そうなのか!?おい牛この野郎!ぶっ飛ばす!!」

「あんたもかー!!」


横で拳を構えるルフィ


…ワリィがここは、おれにやらしてもらう


「首肉〈コリエ〉…」


かわいい、おれの…


「シュート!!」


エンジェルのために!


おれの蹴りを喰らったカバはそのまま仰向けの状態で海に倒れていった


………さて、と


「アルトちゅわーん!大丈夫!?体調悪化してない!?」

「メシ食えば治るって!食うか?」

「なわけあるかァ!!」








「あ、あんたらむちゃくちゃだ…」

「………寝ても、いいですか?」





愛+蹴り

=アルトちゃんの為に



(なぁ、この牛使えば早く島着くんじゃねェか?)(ナイスアイデア!)


(つーわけだ、よろしくな牛)(モ、モォォオ!?)