×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
誰か助けて!



昔からよく言われてた


『お前の涙にはきっとなんかの力があるんだなぁ』


…………と、


どういうことだか分からなかったが、もし本当に力があるならどうにかしてほしい


いくらでも泣くから


「…ここはガキのくるところじゃねぇぞ?」


この、状況を






「た、助けてェェエー!!」









バン!

バン!バン!!


「イヤァァァァァア!!」


私の涙の力は本当かもしれない

たくさんの銃弾を奇跡の回避技で全て避けきっている


どんなもんだい!
足には自信があるんだよ!


右へ左へ避けながら船の中を走り回る

ここは、海賊船なのだ

ボートが転落し、死に物狂いで乗り込んだ先には厳つい男性さんが盛り沢山


その瞬間、命懸けの逃走劇が始まったのです


「あのガキに当てた奴が勝ちなんてどうだ!?」

「いいねぇ!のった!」


のるなァァァァア!!

ちょっ、人の命をなんだと思ってんのさ!?


私の中では特技になっている、走りながら泣くという行為をしながら逃げていると突然吹き飛ばされてしまった


「ッゴバハァ!?」

「な、なんだテメェ!?」


衝撃が来た脇腹を押さえながら痛みに堪える

吐血したと思い口を拭ったらただのよだれだった(うわ、自分汚い!)


「おれか?おれは海賊王になる男だ!!」

「る、るるるルフィさん!まともに相手しなくていいんですよっ!その人を助ければ!!」

「どいつだ?」


どうやら突っ込んできた人は誰かを救出に来たらしい



……ぶっちゃけついででもいいから私を助けてほしい


「ぶっ殺されてぇのか!?あ゛ぁ!?」

「その人ですよ!その人!」

「頭撃ち抜くぞ!!」

「人が居すぎてわかんねぇよ」

「何者だてめェは!!」

「すぐそこの人ですってばッ!」

「「「シカトかよッ!!!」」」


…わぁ、なんだか凄いぞこの人
この厳つい人達が突っ込んだよ

つか、腹マジ痛いんですが
意識が朦朧とするんですが


倒れ込んでいた私は落ちていく意識を戻すことが出来なかった







意識がなくなる寸前に見た誰かの伸びる手は、夢だと思いたい





脇腹痛い+伸びた?

=助かった?



(ルフィさん!な、なにも倒さなくっても…)(ししし、まぁいいじゃねぇか!)



(…ん?ここどこ?)