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- ナノ -
普通はこうなります



ダンさん、マイルさん、そして兄ちゃんたち

別れてまだ一日も経っていませんが、いかがお過ごしでしょうか

元気にやってますか?仲良く騒いでますか?


私の方は





「…な、なんで雪なんかが急に降りだすのよッ」


寒くて死んでしまいそうです


いつもは下しか穿いていないツナギを上までしっかり着て、その上に毛布を被りながら椅子の上で体操座りをしている

ナミさんの台詞に同意したくても歯がカチカチと勝手に動くので何も言えない


さ、さぶぃぃいい!!

なんで、なんで!?さっきまであんなに暖かかったのに!

これがグランドラインの海なの!?


皆と別れてしばらく、メリー号には雪が積もっていた

それにルフィさんウソップさんははしゃぐ、が


「…アルト大丈夫?」

「ムッ…リィィ…!」


死んじゃうぅぅう!


私にこの寒さは耐えきれない

怪しい二人組とナミさんと一緒に中で暖を取ろうとするのだが、それでも物凄く寒い

温かいミルクで体の中からも暖めようとしても、効果は全くない

私のあまりの寒がりようにナミさんが心配そうに背中を摩ってきた


「寒いのとかダメなのね」

「………ナミ、さっ、あのっ…ね」


ギギギ…とゆっくり視線を合わせる


「ん?」

「半袖半ズボン、で…いた、り…この雪、のな…かっ、外で寝たりとかでき、ないからね…!普通は…!」

「…………そうね」


私たちは普通の人間だもんね、と二人で頷きながら窓の外を見た

今頃普通の人間じゃない皆さんは楽しく遊んでいるのだろう(声、聞こえるし)


羨ましく思いながら窓の外を見ていたらブルリッと体が大きく震えた

耐えきれなくなった私は顔までスッポリと毛布を覆う


とりあえず、私はもう、限界です!


「体がちっちゃいから奪われる熱の量も多いのかしら…」

「ちょっと」

「ん?」

「その子の心配もいいけど、私たちの心配はないの?」

「そうだぜベイビー」

「あるかっ!」


私と同じように毛布にくるまる二人組

二人の態度にナミさんがキレる


「あんたらは客じゃないのよ、サンジくんと一緒に雪掻きしてもらいたいぐらいだわ」


外、たくさん降ってるしね

雪掻き、しなきゃだよね、うん


「…雪掻き、ねぇ。それより舵はしっかりとってる?」

「舵って…さっき確認したばっかだ………あぁああ!!」

「う…ど、した…の?」

「逆走してる!」


……………なんですとぉ!?


慌てだすナミさんと私

それを見て二人組の女の人はやっぱり、なんて笑いながらこの海の恐ろしさを語る

が、今はそんな話よりこの状況をどうにかしなければならない

二人組に一発ずつ拳をプレゼントしながらナミさんは外に出た(な、んで殴ったの?)(ノリよ)


…わ、私もいかな、きゃ

で、も…体が


「アルト!」

「あ、い」

「あんたは動けるようになるまでそこにいなさい」

「………あい」





………お気遣い、ありがとうございます





寒い寒い+緊急事態

=力になれなくてすいません



(早く温まらないと!)(……でもこれ、温まる気がしないなぁ)

(…っくしゅん!)