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グランドラインに向けて



ローグタウンから無事脱出した私たち

激しい雨の中、甲板に出て島の灯台の光を見つめた


その光の先には私たちが目指している"偉大なる航路〈グランドライン〉"の入り口が


………とうとう、か

……うん、緊張してきた……!


「テメッ…悪魔か…!」

「乗れたんだからいいでしょ」

「おれ、ゴムでよかった。腕が伸びて本当によかった。」

「ナミ怖い、ナミ怖いナミ怖い…」


………………………いよいよかぁ!

グランドライン!


とりあえず背後の会話を聞き流しながら荒れる海を眺める


するとサンジさんが樽を持ってきて、進水式をしようと言ってきた(進水式って?)(…って、聞く前に始まっちゃったよ!)


トップバッターはサンジさん


「おれはオールブルーを見つけるために」


そう言って樽の上に足を乗っけた(…なるほど、そうやるのか)


「おれは海賊王!!」

「おれァ大剣豪に」


ルフィさんにゾロさんと順々に足を乗せていく


「私は世界地図を描くため」

「お、おれは…勇敢なる海の戦士になるためだ!」


ナミさんにウソップさんときて、最後は私

自分にとって少し高い樽の上に勢いよく足を乗せた


「うひひ…!みんなと一緒に冒険するんだ!!」





「うし!いくぞぉ!"偉大なる航路〈グランドライン〉"!!」


ガコォン!!!


ルフィさんの声と樽を蹴る音が嵐の中響いた

















「このままグランドラインに行くけど…その前に解決しなきゃいけない問題があるわ」


いったん中に入ってこれからについて話し合う


の、だが


「問題?それは大変だ」

「姉ちゃんべっぴんさんだなぁー」

「おいおい、人を置き去りにするような女だぞ?」





「「「で、問題って?」」」

「「「「お前らのことだァ!!」」」」



「…………ア、ハハ」

「なぁアルト、あいつら誰だ?」


みんなから一斉にツッコミを入れられている三人

ここにいることが当たり前だぜ、みたいな態度のこの人たちは……私の兄ちゃんなのです


「んだよ何が問題なんだよ」

「ここにいることがだよ!」

「うわっ緑こっちくんな!顔怖い」

「…ぶったぎ「はいはいはい!ゾロくーん落ち着いてー!」


………うん、三人とゾロさんの相性は最悪…と


そしてウソップさん、ナイス!


「……で、なんでいるの?というかなんなの?」

「おー、ホント姉ちゃんボンキュッボンだなー!」

「またお前は…」

「今夜どベシッ!!」

「このムッツリが!ナミさんに近づくんじゃねぇ!」

「殺れコック!!」


……サンジさんとも最悪、と!

あ、でもゾロさんと一瞬仲良くなったね


もめる兄ちゃんたちとゾロさんにサンジさん

ルフィさんは笑いながら、ウソップさんとナミさんは呆れながらその様子を眺める


私が言うのもなんだけど……みんな大人になろう?


「あの」

「あ」


カン兄ちゃんだ

カン兄ちゃんはこのメンバーの中では冷静な方か…


「この状況ウケるんで、も少し放置しても平気ですか?」

「「………は?」」

「いいんじゃねぇか?」

「そうか、ありがとう」


…………みんなのバカ





みんな+大人

=いいえ、子供です



(誰がムッツリだァ!おれは博愛主義なんだよ!)(女限定だろ)(おう!)(それをムッツリっつーんだよ!)(つか、変態だな)


(…サンジ二号だ)(あっはっは!おもしれー!)(うむ、飽きんな)(……やっぱ置いてけばよかった)(……………)