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「#幼馴染」のBL小説を読む
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- ナノ -
いってきます!!!



荷物OK!挨拶もOK!だからみんなと仲良く和気あいあい!

……なーんて、思ってたのに


「行くなら今すぐ行ってこーい」


なんて言われた(なんでぇえ!?)


「そ、そんなに追い出したいの……!?」

「あーあー、違う違う」


大きい荷物をサンジさんが持ち、家の外でお別れ

ダンさんたちはすぐまさ私たちを出航させたいようだ


「早くいかねぇとややこしいのが帰ってくるから」

「やや……?」

「おいそこの姉ちゃん、アルト引きずってってくれー」

「いいの?」

「うん、よろしく」


なんだかよくわからないがとりあえずお別れ

しかも船まで来てくれないらしい


やっぱり、海賊になるのは反対だったのかな……

嫌われちゃったのかな…


「アルトー」

「?」


ナミさんに腕を引かれながら振り返ると、笑顔の二人


「また会えるよ」

「意外に結構すぐ会えっかもな」


なんて言いながら二人は手を振り見送ってくれる

もちろん笑いながら


あぁ、嫌われてるなんて……そんなことなかった

そうだよね


だって私たち、家族だもんね!


それを見て私は二人より短い腕を精一杯伸ばし大きく振った


「いってきまぁぁぁす!!!」


大きく叫び直ぐ様向き直す

掴まれているナミさんの手を握り、勢いよく駆け出した


「ちょ、アルト!」

「ナミさん!私海賊です!仲間ですよ!仲間!!」


裸足の足で全力ダッシュ

この島を走り回れないと思うと寂しい気もするが、今はそれより楽しい


空いている手を振り回していたら、急に掴まれた

驚いて見るとそこにはルフィさん


「置いてくなよ!」

「え」


ぶー、と口を尖らせながら拗ねるルフィさんの後ろには同様に置いていってしまったみんなが追いかけてきていた(あ、ごめんなさい)(…特にサンジさん)


「ルフィさん!私海賊ですよ!」

「おう!知ってた!」


いや、知ってたって…私断ってたよ最初


………最初、か

ホント不思議だ


初めはあんなに嫌がってたのに

今はこんなに


「ふひひっ!楽しみだぁ!!!」

「ちょ、危ないわよ!」

「お、競走か?負けねぇぞ!!」

「え、うわぁぁあ!!?」

「イヤァァァア!!」






「手ぇ繋いでるのに…競走とか意味わかんねぇ!」

「お、おい!物凄い勢いで走ってくぞ!?」

「アルトちゃぁあん!ナミさぁぁぁん!…くおらぁぁあ!くそゴムがぁぁぁあ!!」

「…って、ゾロお前どこ行くんだ!?」

「ん?」












「いやー、若いっていいねぇ」

「ジジィか」

「失礼だなぁ、おじさんだよ」

「………おれもか」



















「アルト!」

「はい!?」

「あんな別れ方でいいの!?」


走りながら、というかルフィさんに引っ張られながらメリー号を目指しているので声は自然と大きくなる


「ナミさんに言われたくありませーん!!」

「…………」

「いたっ!!」


頭を叩かれた(結構痛い)


「ま、人それぞれか」

「えー!?なんてー!?」

「なんでもないわよ!」


メリー号まであと少し

いつの間にか他のみんなも追いついていた


空気を限界まで吸った私は、島全体に聞こえる気持ちで叫んだ












「いってき、まァァァァアす!!!」





出航+お別れ?

=いいえ、"いってきます"です



(うるせぇよバカ!)(ひゃっほーい!)(おいこいつ大丈夫か?)(手、離して欲しい)



(…まーた聞こえた)(元気でいいじゃないか)