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- ナノ -
探すは"海のコック"



「申し遅れました。おれの名はジョニー!」

「あっしはヨサク!」


壊血病という病気だった彼は、ナミさんの命令で持ってこられたライムの汁を飲んで元気になった

どうやらこの二人はゾロさんの知り合いで、しかも賞金稼ぎの人らしい(いやホント、無事でよかった)


……あっ、病み上がりに煙草なんか吸っちゃダメですよー


「あんた方には何とお礼を言ったらいいのやら…」

「で、でも大砲…」


確かに彼は一命を取り留めた

だが、私たちが大砲で狙ってしまった事実は変わらない


「え?あぁ、気にしなくて結構!結果あっしは助けられたんですから」


煙草を片手に気にするなという彼、ヨサクさん

その言葉を聞いて数秒固まる私

ナミさんとゾロさんの間に居た私はその場に立ち尽くしたまま


「…………ッ!」

「アルト!?」

「な、泣かないでくだせェ!」


大号泣した


だって、だって!

この人めちゃくちゃいい人!!


ダバーッと滝のように涙を流す

そんな私に慌てるヨサクさんは私を落ち着かせるために頭を撫でてくれた

周りのみんなも心配そうにこちらを見てくる


「ひぐっ…うばー」

「(うばー?)落ち着きやしたか?」

「あい…落ち着きやした…」


多少なりとは…


目の前のヨサクさんはホッと息をついて笑った


「それはよかっ


ブヘェッ…!!」

「うぎゃぁぁあ!!ヨサクさんが死んだぁぁぁあ!!?」

「相棒ぉぉお!!」

「もう黙って休んどけ!!」


かと思ったら吐血して倒れてしまった

ゾロさんが半ばキレながらも船内に運んでいく



やはり、直ぐには完治しなかったようだ













ヨサクさんを寝かした私たちはこれからの航路について話し合う


「これは教訓ね」


壊血病とは植物性の栄養の欠乏

今は新鮮な果物や野菜の保存がきくので、絶望的な病気ではない


ない、が


「長い船旅にはこんな落とし穴があるってことか」

「食べ物の管理はしっかりしなきゃダメなんですね」

「あぁ、長旅では限られた食材で栄養配分しなきゃだからな」


その病気を事前に防ぐためには、やはり必要なポジションがある


「よし決まりだ!"海のコック"を探そう!」

「おいしーいのが食べたイックショイ!!」

「はい、チーン」

「……………ぶぴー」


ヨサクさんの相棒、ジョニーさんは海のコックを探すうってつけの場所を教えてくれた


「アニキアニキ!海上レストランなんてどうでしょう!」

「海上レストラン……海の上にレストラン!?」

「そこに行きゃあコックが仲間になってくれるな!」

「行きたいです!」

「おうっ行くぞ!」

「食べたいです!」

「おうっ食うぞ!」



「「目指せ海上レストラン!!」」


ヒャッホウ!とルフィさんと二人で騒ぎ回る(食べ物が関わると、こうなるんです!)(だって食べ盛りだし!)

そのあとウソップさんも加わり、大騒ぎとなった


「ったく、うるせェな」

「アニキ!海上レストランにアニキがずっと探してた"鷹の目の男"も現れたことがあるらしいって話だ」

「!」


こうして私たちはジョニーさんの案内により、航路を北に曲げて海上レストランを目指したのだった





航路+決まった

=探せコックさん



(ふわ…っくしょぉおいッ!!)(ナミー!アルトが鼻水垂らしてるぞー!!)(アルト!来なさい!!)(自分でかべばすー!)


(はい、チーン)(………ぶぴー)