ライムが二つ!?
全員甲板に降り、侵入者でゾロさんの知り合いの人の話を聞く
あとから連れて来たもう一人のボロボロの男の人
どうやら私たちを襲った原因は彼が関係しているらしい
「ヨサクが…ヨサクが突然病気で…おれァどうしたら」
倒れている彼は口から血を吐き、歯も取れ、お腹からも血が吹き出ている
どう見ても死にそうな男の人
……どうしよう
私、病気の知識とかないから何もできないよ
彼らの側でオロオロする
「…ひとまず岩山で安静を保って休んでいたら
この船から砲弾が…!!」
「「「!」」」
がぼーん!
ま、まさか加害者私たち!?
突然の事実に口を大きく開けるウソップさんとルフィさん、そして私
そ、そんなつもりはございませんでしたのよー!
三人仲良く頭を下げる
…が
「………謝ってすむなら警察はいらねェ」
「「「!!」」」
許してはもらえませんでした
とんでもないことをしてしまった私たち
謝ることしかできない私はとにかく涙を流す
「バッカじゃないの!?」
「……ッナ゛、ミ゛ざん?」
「ナミてめェ!!」
人が死にそうだと言うのに、ナミさんは何を言うんだ
この発言には彼らの知り合いであるゾロさんも怒る
しかし、ナミさんはそれを無視してルフィさんとウソップさんにライムを絞って持ってくるよう頼んだ
なんで、ライム…?
疑問はあるが、物知りなナミさんが言うのだ
きっと何か訳があるのだろう
そう思い、私も二人の所へ行こうとしたが
「アルトはここにいなさい」
「なんでですか!?」
「そんな大勢はいらないの」
そりゃそうだろうけど…
私だって助けたいんだよ。あの砲弾は私も関わってるわけだし
でも、邪魔なのは確かだから大人しくここで待つことにする
「………が、がんばって下さい」
「アルト…」
「……がんばっで、ぐたざいぃぃい…」
苦しんでいる彼の手を握る
元気になってください
死なないで、ください
生きて、謝らしてください
「アルト、あんた…」
「ぐすっ…なに゛?」
「すごく、愛でたい」
「「は!?」」
「…めでたい?」
なにか嬉しいこと、あっんですか?
鼻水を垂らす私の目が点になる
ゾロさんも男の人(元気な方)も驚いた声をあげた
「あんた!おれの相棒が死にそうなときになに言ってんだ!!」
「あんたの相棒は大丈夫よ。それより私、胸キュンで大変なの!」
「おまっ…何言ってんだ!!」
真顔のナミさんが私の頭を撫で回す
そして、彼女の豊満な胸に顔がタイブした
い゛、息が出来ない!!
「なんかもう、これが母性本能って言うの?可愛すぎる」
「ん゛ー!むぅー!」
落ち着いた声でも、やってることがパワフルだよ!
抱き着く力が強すぎなんだって!!
もがき苦しんでいると、ライムを絞りに行っていた二人が帰ってきた
「絞ってき、た…ぞ……」
「ナミ!ずりィぞ!」
「いいからその汁、そいつに飲ませなさい」
「むがぁあ…!!」
「お、おいナミ!離せ!アルトが死にそうだ!」
ナ、ナミさん!お花畑が見える!!
救出+ライム
=ナミさんの、胸!?
(完全ふっかーつ!)(そんな直ぐ治るかっ)
(よかったぁぁあ!)(な、嬢ちゃん誰だ?)(…アルトって、なんかもう癒されるわ)((否定はしねェ))(……アニキ、この人たちって)(何も言うな)
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