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自分が、きらいだ



「ひぃい!いっぱいいるぅー…!」


とある民家の二階きて、様子を見守っている

ドンチャン騒ぎをしている海賊たちを見て血の気が引いていった


先程見送ったゾロさんと何故か捕まっているルフィさんの無事を祈っていると、大砲がルフィさんの方に向いた


そして、撃て撃てコール


あばばばばっ!

どうしよう!ルフィさんが死んじゃう!!


た、助けにいく?



いやいやいや、冗談じゃない!無理だよ!!


って、あぁ!

導火線に火がァ!!


涙目になりながらどうしようか見ていたら、バギー一味の仲間だと思っていた女の人が火を握り消した


「よかっ……っくない!」


危ない!!


女の火に大勢の男が切り掛かっていった



切られちゃう!そう思ったとき






「女一人に何人がかりだ」

「ゾロォ!!」

「え…!」


大勢の男をゾロさんが刀を抜かずに倒してしまった


「よがっだぁー……!!」


女の人もルフィさんも無事で涙が流れる

涙を拭きながら、安心して皆を見守っているとピエロのような人が現れ、ゾロさんに切り掛かる


あれが、船長かな?

ってことは、バギーって人か


と自己分析していたら





ズバッ!!


「ウゲッ!!」


切っちゃた!?
ひぇえ!バラバラだよ!!


ゾロさんの鬼!
悪魔!
魔獣!!


これだから海賊は怖いんだ!





………まぁ、二人が無事ならいっか…………?


「へっへっへ!」



「???」


男たちは自分の船長がやられたってのに、大笑い

不思議に思い、その場をよく見てみると









「えっ…!?」


空を飛ぶ腕があった

その手には短剣が握られている



まさかそれで……!


ルフィさんやゾロさんはその腕に気付いていない


教えなきゃ

ここで叫んで



二人に教えなきゃ…!


しかし声を出そうにも恐怖で掠れた声しか出てこない


「あ……あ………っ!」


危ない!!!











ドスッ!!


「!!ガフッ…!!」

「ゾロ!?」

「なにあの手!!」






「ゾロさんッ……!!」





私のせいだ……

私が、私があそこで叫ばなかったから







私が意気地無しだから


ペタリとへたり込む

窓から離れたため外の様子が見えない


聞こえるのは、バギーという奴の声

あの場にいた女の人の声

あの一味の船員の声



そしてルフィさんとゾロさんの、声







「私の、せいだ…」






ドウン!!!


窓から物凄い大きな音が響いてきた





私−勇気

=傷つけた



(あいつらどこだ!)

(…くそっ、この檻さえ開けば!)(アルトは無事か?さっき音で逃げててくれりゃいいが……)(なに!アルトもいるのか!?)(静かにしろ、ばれる)