×
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -
初バトル?海軍ですが?



絶体絶命のピンチを救ってくれたルフィさんの背中には刀が三本

どうやら魔獣さんの物らしい


ルフィさんは魔獣さんに条件を突き付けてきた



ここで海軍と戦い悪党になるか
このまま死ぬか


この条件に魔獣さんはニヤリと笑った


「てめェは悪魔の息子かよ…まァいい、ここでくたばるくらいならなってやろうじゃねぇか


海賊に!!」

「やったァ!仲間になってくれんのかよ!!」


喜ぶルフィさんに一言


何故生きてるの?

てか、早くこの状況をなんとかして!




あ、二言だった


垂れ流しの鼻水を啜りながら数歩下がって、へたりこむ

どうやら足に限界がきたらしい


……まぁ、あそこまで足が震えたのは初めてだったしね


ハハッと笑いながら魔獣さんの縄を解いているところを眺めていたら、海軍が刀を持ってやってきた


「ウワァアア!ふっ二人ともォ!!危ないッ!!」








ガキン!!


「「「!!」」」


海軍たちの刀が振り下ろされた瞬間、魔獣さんが三本の刀で全て防いだ


その凄さと、無事だった二人に安心してコビーさんと手を取り合い喜ぶ


「いいか!おれには野望がある!世界一の剣豪になる事だ!!」

「世界、一…」


世界一の剣豪に、海賊王…




この人たちの掲げてる夢は

なんておっきいんだろう



私の、夢は……



……………ん?


「……ッああぁあぁ!!」

「ど、どうしたんですか!?」


ないないない!

この町に来てからずっと持ってた釣竿がない!(はい、そこー。後から付け足した設定言わないー。ホントに持ってましたー)


辺りをキョロキョロ見回すと、魔獣さんたち近くにその捜してるものが落ちていた

見つかってホッとしたそのとき


「ゴムゴムの…鞭!!」


ズバァン!!


「なっ…!?はっ!?」


のびっ……!?
そういやさっきも撃たれたのに……!!


「ここここここ!コビーさん!これはいったい!!?」

「か、彼はゴムゴムの実という悪魔の実を食べたゴム人間なんです!!」


な、なんじゃそりゃ!?

よ、よくわからんが…
とりあえず、強いってことか!


自己解決をし海軍の方を見ると、海兵が自分の頭に銃口を向けていた

それは大佐命令で自害しろ、とのこと


立ち上がって止めようと足に力を入れたとき、ルフィさんが駆け出した

私はそのまま前に倒れ俯せになる


………使えねぇ、この足!

どんだけ怖がってんのさ!!


ルフィさんが海軍大佐と戦っている
彼は強いからそう簡単にはやられないだろう


それでも、役に立ちたかった


「なにが海軍だ。コビーの夢をブチ壊しやがって…」

「待てェ!!」


ガンッ!


「待てっつったろ!アホかっこのォ!!」


俯せのまま上半身を起こし振り向くと、あのケツアゴが銃をコビーさんに向けて立っていた

そして、よく見ると


私にも銃を向けていた



……………マジで!?


「こいつらの命が惜しけりゃ動くんじゃねェ!」


人質として捕われてしまった私とコビーさん

しかし、


「ルフィさん!ぼくは!ルフィさんの邪魔をしたくありません!死んでも!!」


そうだ、そんな銃
怖くない

私たちの前では脅しにも何にもならない


コビーさんの言葉に私も頷き、それを見たルフィさんはニッと笑う


「ゴムゴムの…」




「あっ!」

「ルフィさん後ろ!!」




「銃〈ピストル〉!!」

「ぶほっ!!」















「……ナイス、ゾロ」

「お安い御用だ、キャプテン」



「…………やった?」

「………倒した?」


倒れた海軍大佐を見て体を起こす

まだフラフラするが、立てないほどではない

コビーさんと数秒見つめ合い、今度は抱き着いて喜び合った


「「やったぁー!!」」


ルフィさんがこのケツアゴをゴムで伸びる腕で殴り飛ばした

その背後にいた海軍大佐を魔獣さん……いや、ゾロさんが倒したのだ


これに喜んだのは私たちだけではなく


「やったァーーっ!!」

「解放された!!」

「モーガンの支配が終わったァ!!」

「海軍バンザーイ!!」


海兵たちも手を取り合い、喜んだ


どうやら、海兵たちはモーガンが怖かったので従っていただけのようだ


「お、なんだアルト。おれにも抱き着けよ」

「何故!?」

「だって勝ったし」

「どんな理由ですか!?」

「それもそうですね!」

「アルトさーん!?」


コビーさんのツッコミをシカトしながらルフィさんに飛び付いた

ししし、と笑う彼は私が飛び付いた反動で数回回転し


「ほら!ゾロも抱き着いてもらえ!!」


私を放り投げた


「ちょっ、は!?」

「ギャアアァアア!!」


悲鳴をあげながらそのままゾロさんに激突する

ドシーンと倒れ込んだ私たち

鼻をぶつけたらしい私は鼻を押さえながら起き上がり、下敷きになっているゾロさんに声をかける





「……………」

「・・・る、るるるルフィさーん!!」





勝利+抱き着き

=二人は強い!



(ゾロさんが死んだァァァア!!)(なにぃい!?)(と、とにかく安全なとこへ!)

(…………腹減った)