言っていいものなのだろうか?
マフィアと関わりがあります、だなんて。
自分は不本意ではあるがボンゴレというマフィアの10代目ボス候補として名が上がっている。それ故ヒットマンが家庭教師になり、数多くの厄介事に巻き込まれてきた。それも今では無かったことなりそうだが。
けれど、一応は候補者であるツナを無視して転校生側についたボンゴレ。ボス候補権剥奪だけでなくありとあらゆる手を尽くしてツナを貶めるんじゃないか。そのツナに手を貸す者も共に。何ていう最悪な展開を考えてしまうと、果たしてそれをこの3人に言っていいのかどうか。
ツナを手助け(と言っていいのか微妙だが)したとして処分されてしまうんじゃ…。流石に一般人に手を出すような真似は、と思いたいが相手はマフィア。何をするか分からない。

言っても言わなくても同じ目に遭うかもしれないというのなら知っておいたほうがいいのでは? 何も知らずにというよりはいい、のだろうか。
口の中がやたらと渇く。けれど紅茶には口を付けない。そのまま言葉まで飲み込んでしまいそうだから。

「…聞いてしまったら、必要ない危険な思いをさせてしまうかもなんだけど、」
『危険っつーのはどの程度のだ』
「命とか、人生丸ごと台無しになるような…」

きっと今度こそ手を引かれる。
命か危ぶまれ、人生が台無しになってしまうかもしれないだなんて言われて平気でいられる筈がない。いくら周りより少し変わっていると言ってもただの中学生だ。こんな重い話許容出来るワケ、

そう思い、チラリと伺うように月岡を見れば引くどころか。瞳を爛々と輝かせて身を乗り出していた。予想外の顔の近さに飛び退く。

「んなっ!!」
『なんだそのクソ面白そうな話!ヤベェ滾るんですけど!さぁ言えとっとと言えつべこべ言わずに吐けぇ!!』
「何でテンション上がってんの!?」
「嵐パンツ見えそう」
『どうでもいいわそんなもん!』
「少しでいいから気にして下さいよ…」

その時の状況は本当にカオスであったと、後のツナはそう語る。

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