互いにニヤリと笑うと魔法使いはもう一度ステッキを一振り。すると今度は2人の目の前に綺麗なオレンジ色のカボチャと金髪の男が一つずつ。 カボチャはまだいいとして、まさか人を出すなんて…。
一体どういう魔法を使うつもりなんでしょうか?

『やだ、ディーノじゃない』
「ご…! じゃねぇシンデレラ!…ってあれ、なんでオレこんな所に…?」
「コレは馬車の道具だぞ。カボチャが荷台であのヘタレ馬が馬となる」
『まぁピッタリ』

召喚された男の名はディーノ。シンデレラのペットと成り果てた彼は、この場に呼ばれたことに驚きを隠せないようです。当然ですね。 キョロキョロと辺りを見渡した後、大慌てでシンデレラの元へ。
いつもとは違うシンデレラの様子に更に驚いています。

「シンデレラ、その格好は…?」
『綺麗でしょう?私、これから王子を落としに城に向かうのよ』
「なっ!?そんなことになったらオレはどうなるんだよっ?ご主人様から離れるなんて嫌だぜ!」『大丈夫よ、そうなったらディーノは自由に入れるようにしてあげる。駄馬は駄馬らしく必死こいて走れよ?』
「はいご主人様あぁぁ!!」

尻尾があればブンブンと勢いよく振っていることでしょう。とんだドMな馬を手に入れたものです。
何はともあれアイテムは手に入れました。いよいよ王子を落としに参りましょう。

後半に続く!
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