すると、先程のシンデレラの時のように小さな星の粒のようなものが降り注ぎ。どうなるのかと成り行きを見守っていればなんと驚いたことか!
あっという間にオレンジ色のカボチャは立派な馬車へと早変わり。シンデレラの瞳の色を模したかのような淡いブルーの馬車にシンデレラは喜びの表情を見せました。

『すごいっ!何て可愛いのかしらっ』

「気に入ったか?」

『えぇとっても!ありがとう、可愛らしい魔法使いさん』

誰もが見惚れるような笑顔を浮かべて、お礼としてシンデレラは魔法使いのふっくらとした頬にキスをプレゼントしました。シンデレラの、形の整った品の良い唇が離れるとぷるんと頬が僅かに揺れ。
それを目の前でまざまざと見せ付けられたディーノは大いに叫びました。

「ごっ、ご主人様ぁあぁっ!そんなっ、オレにもして下さーいっ!」

『テメェはまだ何もしてねぇだろーが』

「…!オイ、ちょっと魔法使い!オレも早く馬にし「ホイ(シャランラ〜)」セリフの途中ぅぅう!! 」 そうしてドS2人組に物の見事に翻弄されてディーノは立派な馬へと変化を遂げました。金になびくたてがみがとても美しい、白馬のサラブレッドの誕生です。
変わった自分の姿を見て、驚いたように嘶きましたが次の瞬間にはシンデレラに向かってブヒヒンブヒヒンと何かを訴えるように鳴き。何を言っているのか大体分かっていながらも、シンデレラは華麗にスルーを決め込みました。

「魔法の効果は深夜12時までだからな。それまでに落としてこい」

『オッケ。それだけ時間あれば一回は済ませられるわね』

「ヒヒンっ!?(何をっ!?)」

『黙れ馬畜生。サッサと行くわよ』

ピシャーンッ

「ヒヒーン!(はいご主人様ぁっ)」

準備万端 王子を落とす用意が整ったシンデレラはドMな馬が引くカボチャの馬車に乗ってお城へと。
さぁ、シンデレラは無事王子を落とすことが出来るのでしょうか?

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