ジャッポーネ1、葉の紅葉が美しいとされる秋もそろそろ終わりを迎え、イタリアとどちらが寒いか分からない冬がやってくる。
今年の夏にジャッポーネへと訪れた私にとって、日本の冬と言うものは初めてであり、四季などといった4つの季節を楽しめれる日本に期待をしているのは事実。まぁ、私にとっては四季よりもディーノの言っていた“ナベ”という食べ物に興味津々なのだけど。

なのに……
なのに…………

「なんでディーノ、あんたはいつも私じゃなくてロマーリオを取るのよ!」

「いや、それとこれとは話が違うんだって。」

「話が違うって何よ!」

仁王立ちしている私とディーノの間には牛柄の子供がつけていて観ていた某鼠夫婦のアニメが。アニメでは二人のあつーい抱擁とキスを交わしているのが放映されていて、なんで鼠のラブシーンなんて好きで観なくちゃいけないのよと更に怒りがかさ増しし、私の頭は爆発寸前だった。
最愛の彼氏である目の前の優男と熱い抱擁が出来なくて、更には嫉妬で狂いそうなのにこんな番組……っ、

「大体ディーノが優柔不断だから、私とロマーリオの間で揺れるからっ!」

「優柔不断なんかじゃねぇ!つか、何考えてんだよ芹奈。オレはロマーリオとそんな関係じゃねぇし、」

寧ろそんな関係お断りだ、と告げ足した彼には物影に身を潜めているロマーリオを知らず。
勿論私はライバルであるロマーリオなのでその事を勿論教えない。
ふふんっ、どうだロマーリオ。
ディーノを諦めてしまえ!!


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