拍手に混じりケータイの着信音が鳴り、その場でケータイを開いてみればメールが一通。 昼食のおにぎりを一口かじりながら、最早呼吸をするのと同じぐらい自然にパパッとメールを読む。その瞬間瞳をカッと見開き、ボトッとおにぎりを床に落とした。

「あ! ちょ、貴裕おにぎりが…!」
「どうしたんだー?そんなに衝撃的なメールなのか?」
『あぁ… コレは一大事だ!今すぐ恭弥のとこ行ってヤらせて頂かなければ!』
「んなっ!?」
『というワケで皆の者さらば!オレはこれから恭弥とピンクタイム突入だぜぇえぇ!!』
「真っ昼間っから何を大声で叫んでんだ変態!しかも表現が古… ってもういねぇ!」
「ハハハ、貴裕相変わらず足速ぇのなーっ」
「今の、雲雀さんからのメールだったのかなぁ…」
「それは無いんじゃないスか?あの変態を喜ばせるようなこと、雲雀がするとは思えません」

メールの送り主や内容がどんなものであるかは知ることが出来ないが、分かっているコトが一つ。 これから雲雀に災難が降りかかるということだけだった。

****

バタバタバタと応接室に足音が近づいてくる。その忙しなさから足音の主が自分の変人… 違った恋人だ。と気付き、げんなりと表情を歪ませる。 普通なら喜ぶべきところのハズなのに…。 今まで幸福よりも災いを与えられた回数が多いからか、必然的に構えてしまう。もう本能と言ってもいいだろう

「(どうせまたヤらせろだの何だの、下ネタなんでしょ)」

そう考えて頭… ではなく腰が痛くなる辺り、もう色々とアレだ。末期だ。 はぁあ… と、聞くものの同情を買いそうになるぐらい重いため息を吐けば、壊れんばかりの勢いでドアがスライドした



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