女の子になってしまったというツナをまじまじと見ながら考える。何となく、確かに体の曲線とかが柔らかくなったような…?さっきは気付かんかったけども。唇もよく見りゃふっくらとしてるし、肌もきめ細かい気がする。骨格レベルで女の子になってやがる。本気で女体化してんじゃねーか!だがしかし解せないことが一つある。俺は未だベッドの上で落ち込んでいるツナにゆらりと近付き、幾分か小さくなった肩を掴んだ。
ぐわしっ

「!?」
『何故… 何故胸がない!』
「はぁ!?」
『胸だよ胸!バスト、おっぱい!男子の憧れ注目の的!!なんで無い!?』
「知らないよ!なんで貴裕そんな力いっぱい叫んでんの!?今日一番テンション上がってんじゃん!!」
『馬鹿野郎テンションも上がるわ!!女体化だぞ?二次元でのみ可能なプチ変身だぞ!?巨乳になるのがテンプレだろうがっ!!』
「そんなテンプレ知らねえぇぇえ!!!」

何で知らねーんだよ女体化したら巨乳っつーのは一般常識だろうが!例えBとか普通サイズでも美乳っていうオチになるもんだろーが!なのにこの…っ ツナときたらっ!

『断崖絶壁じゃねーかっ!!』
「今オレのこと貶したよね!?」
『別にいいだろお前男なんだからっ!』
「いくないっ!何か気持ち的にいくない!」
『あーぁツナのせいで俺の夢壊されたーっ!修復不可能ーっ!!』
「オレだって被害者なんですけど!」

俺の心のほうが被害者だわ抱いてた夢壊されてっ
ベッドに突っ伏して雄叫び上げるように悲しんでいれば腹を立てたツナが叩いてきやがった。
ので軽く叩き返してやったら「女の子に手上げるなんて最低だ!」とか抜かしやがって。テメェ本当は男だろうがっ!!そんなぎゃんぎゃんと騒ぎ散らす俺らをリボーンが見て、

「(ふむ、新薬の効果は抜群だな)」

なんて思っていたことは知らない。

儚き夢となりました
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