※学パロ。ヤンギレ


「貴様どういうつもりだ!私という恋人がありながら他の男の呼び出しに応じるなど!もしや他の男に懸想しているのではあるまいな!?裏切りは許さない!許さない許さない許さない!!結花!私を裏切るというのならそれ相応の覚悟をしろ!貴様の手足をもぎ!目を潰し喉を焼き!私なくしては生きていけぬ体にした上で首輪を掛け監禁してやる!!!」
『三成すごいね、今の全部ノンブレスだったよ』

大丈夫?と声を掛けながらお茶を差し出せば引ったくるように受け取って。結花を睨み付けながら器用に飲む様は平常とは程遠かった。それを嬉しそうに眺める結花もまた。

「貴様ぁ… 私の話を聞いているのか」
『うん聞いてるよ。監禁するのはいいけど私痛いのはやだなぁ』
「何だと!?拒否は認めない!」
『えー、だって手をもがれたら三成と繋げないし足だって三成と買い物とか行くのに必要でしょ?目だって三成と見つめ合うのに欲しいし喉だって三成に好きって言うのに残しときたいの』
「…………。」
『ごめんね、私我が儘だよね…』
「…そんな事は、ない」
『 ! 三成…っ』
「だが!一つ解せない事がある。何故わざわざ男の呼び出しに応じた。そんなものに出向く必要ないだろう」
『そうとも思ったんだけどやっぱ相手の誠意には答えなきゃじゃない?それにはっきりキッパリと、三成がいるから無理ですって断らないとって』
「…………。」
『不安にさせちゃったね。ごめんね三成』
「ん、」

宥めるように頬を撫で ちゅっ と触れるだけのキスを贈る。それを甘んじて受け入れる三成。誰も口出し出来ない空気が盛大に漂う中、勇気ある者が1人声を上げた。

「ahー… お前ら今が昼休みで尚かつ人の多い廊下だってこと分かってやってるか?」

何とも言えない表情でそう言い放つのは茶髪に眼帯の青年・伊達政宗。2人のやり取りを見て頬を染める生徒やあぁまたかとうんざりした表情を見せる生徒の中から姿を表し苦言する。そう言われてチラリと辺りを見渡す2人だが、特に対して慌てるでもなく。何か問題あるの? と言わんばかりに結花は首を傾げた。三成に至っては2人の時間の邪魔をしてきた政宗を睨み。相変わらずのヤンデレップルに涙が出そうになる。おのれリア充め。

『私たち何かイケない事した?』
「言いがかりとは器が知れるな」
「NO!言いがかりじゃねーし!イチャつくなとは言わねーが場所を考えやがれ!ンなもん見せ付けられてこっちは居たたまれねぇんだよぉお!!」
「フン、独り身風情がよく吠える」
「な…っ!」
「行くぞ結花。こんな騒がしいところではお前を堪能出来ん」
『うんっ』

指を絡めるようにして手を繋ぎ、三成が引けば結花はとっても幸せそうに嬉しそうに笑って。それを見て三成は「手は残した方がいいかもしれない」と少しばかり思った。手とは言わず全身を欠かすことなく残してあげてほしいものだが。
2人っきりになれる場所へと去ってしまった三成と結花。そんな2人に置いてけぼりにされたのは

「…おい、オレはどうなるんだよ」

可哀相としか言えない。


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