剣の道以外にも嗜みというか性欲処理を目的にそれなりに女を抱いた。愛人を作るのは勿論使い捨てのような事まで。男として人として最低な行為を繰り返してきたオレが1人の女に絞ったというのは自分でも驚きだった。剣以外に固執などしたこともなかったオレが今では骨抜き状態。
ti amoなんつーセリフ一生口にする事はないと思っていたが…。ベッドの上は勿論、2人で過ごしていれば前触れもなく言ってしまっている。結婚も視野に入れ始めているそんなオレだが最近頭を悩ませていることがあった。それは恋人・結花の浮気疑惑。近頃ヴァリアー内でオレの恋人である結花が街で見知らぬ男と歩いていただとか、キスしてただとか、ホテルに入ってくのを見ただとかの噂話が流れていやがる。ンな下らねぇ話をしていやがった隊員たちには喝を入れてやったが…。その話を聞いたベルやルッスーリアを筆頭とした幹部連中には始終からかわれる始末。

「なぁスクアーロ、まだ結花と別れねーの? お前愛想尽かされてんだろ」

「残念よねぇ〜2人とも上手くいってたのに…。ま、結花にはもっとイイ男いっぱいいるとは思ってたケド」
「…てめぇらぁ゛!いい加減にしねぇと三枚に卸すぞぉおお゛!!」
「「きゃー怖ーいっ」」
「きもぉお゛おい!!大体なぁ!結花は浮気なんざしてねぇ!オレはアイツを信じてる!!」
「そのセリフこそキメーよ。ヴァリアーで噂流れるほど目撃証言出てんだぜ?」
「そうよー。諦めて愛想尽かされたこと認めなさい。」
「尽かされてねぇ!」

ガシャーン!
奴らのあまりの言動に我慢の限界が来て、テーブルをひっくり返す。腹立たしい事に避けられてしまったが想定内の行動だ。寧ろ暗殺部隊の幹部がこれぐらい避けられないでどうする。とは理解するもののやはりムカつく。吐き捨てるように舌打ちをすると怒りを腹に抱えたまま部屋を出た。後ろでギャーギャーと何か言っているが知ったことか。
ドカドカと乱暴に廊下を進む。そうだ、さっきテメェで言った通りオレは結花に愛想を尽かされてなんかいねぇ。そしてアイツは浮気なんざしてねぇ。そうオレは信じてる。街での目撃情報もどっか似た女と結花を見間違えたんだろう。世の中には似た奴が3人はいるっていうからなぁ゛。大丈夫、オレはアイツを信じてる。


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