視線の先には笹川京子。楽しげに黒川花と話す姿にときめくオレは絶賛片思い中ってやつで。小学校の頃からだからかれこれ3年の想いになる。我ながら健気というか一途というか…。

『チャンス、なぁ…』
「おうよ。去年辺りからなぁーんかあの2人急接近してたけどよ、沢田は今狗飼に夢中みたいだし?他にもライバルはいるだろうけど同じクラスだし、有利じゃね」

そう、何があったか詳しくは知らんが(去年はクラス違った)何故か去年半ば辺りから笹川と沢田は名前で呼び合う程の仲に発展していて。それがとんでもなく悔しかったのを、今でも覚えている。
けれど、校内や町中で2人を見かける度何度となく思っていた。きっと2人は付き合うコトになるのだろう、と。自分の想いを告げることも知られるコトもなく。何だかんだ沢田は騒動の中心にいる。まるで漫画の主人公みたいな奴。沢田が主人公だというのならきっとヒロインは笹川。主人公とヒロインがくっつくのは物語の摂理。何となくそう感じて、諦めていたんだけど。

『…少しぐらい頑張っても、罰は当たらないよな?』
「ったり前。寧ろ後悔しないように気張ってこい!」

その言葉に背を押されるように、オレの猛アタックの日々は幕を開けた。

クラスの変な子 完

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