漫画やアニメなどで表現の一つとして効果音というものがある。数ある効果音の中には日常生活の中でよく聞くものから非日常的なものまで多種多様。
こんな音絶対無いだろうというものもあるにはあるが作品にいい持ち味を出したりしていて。なかなかに重要な表現となっていた。その、非日常的な効果音の一つを敢えて今使おう。

『ぎゃふん!』

使おうとかカッコつけて言ったけどもうなんか口から勝手に零れちゃった感じですすみません。いやもうだって“ぎゃふん”しか出てこないよ今の状況。何が一体どうなってオレはこうなった? 普段通り変わらず学校に行こうと思って家を出たらいつの間にか見知らぬ路地裏に倒れていた。学校に着いた記憶がないからその前に気を失ったんだろうけど、そもそも気を失った覚えもない。何よりどれより“ぎゃふん!”に繋がるのがこの小さなもみじの手だ。

『こ、こなんげんしょうがわがみにふりかかるとは…!』

ジャストサイズだった服はだぼだぼになり視線の高さは前の半分以下。子供の目線ってこんな低いのか…って関心してる場合じゃねーよオレぇ!マジでオレの身に何が起きた? 例のコナン様のように誰かに頭殴られたり薬を飲まされた記憶もない。注射か何かか?と思って見れる限り体のチェックをしてみたけど痕跡はナシ。あの注射独特の痛みや怠さもなかった。
そら訳も分からなすぎてついぎゃふんって言っちゃうわ。

『どーしたものか…』

本当どうすりゃいいんだろう。この姿のまま家に帰りたくても大変なことになるだろうし、それ以前にここがどこだか分からない。警察に行くのが一番なんだろうけど…。なんか、怖い。正直今まで警官を怖いなんて思ったことはなかった。だって別に悪いことしたワケじゃねーし。見ても あぁいるな程度。
だというのに何故か今は思い浮かべただけでぞわっとした。マジでオレどうした。自分自身のことだというのに分からず、うんうんと唸りながら踞っていればスッと影が差す。パッと顔を上げればグラサンのおっさん。オレよりかなり高い位置にあるおっさんの顔に ひっ と声が漏れた。
つーかこの人あの人じゃね??

「どうした坊主こんなとこで。路地裏に1人なんて危ねぇぞ」
『(長谷川さんじゃねぇかぁぁあ!!)えっと、』

どういう事!?え、どーゆー事!?do you koto?
なになになちもしかしてまさかひょっとしてオレってばトリップしちゃった的な!?しかも幼児化して!そんな二次元じみたことが起こるの?いや、今現在二次元にいますけどもね!夢だと信じたいけど煙草や生ゴミの臭い、温度を感じ取ってしまっているからきっとコレは現実。まさかコナン現象が降りかかるだけでなくこんな…。
うん、銀魂好きだけどね、うん。死亡フラグ乱立してるとこなんて好き好んで行かねーわ。

「なんだワケ有りかぁ?俺なんかでよければ力になるぞ?」
『(超イイ人!)いえ、おきづかいなく』
「他人行儀!!いや他人だけどさあ!なんかさあ!」
『いやいやホントだいじょうぶなんで。おじさんはじぶんのじんせいかまいなよ』
「アレエェェ初対面だよねぇ俺たち!!?なんか分かっちゃった!?なんかそういうの滲みでてるの分かっちゃった!?」

結局この後なんだかんだ言って助けてもらうことになりました。うへぇw


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