睛志くんinOP
2014/05/06 01:36

ふと思い付いた睛志くんがOPの世界に行ったら。睛志くん久しぶりすぎて口調が迷子。山も落ちもないよ!






最初こそどうなることかと思ったけれど、随分と優しい人たちに拾われて今日もオレは平穏無事に生きています。

「睛志〜 そろそろご飯食べよー!」
『ベポ。えっ、もうそんな時間?』
「そうだよ!もう睛志ったら本に集中しすぎ」
『マジか…。ごめん、今行く』

本に集中する睛志を呼びに来たのはこのハートの海賊団の航海士であるベポ。二足歩行の白熊。文字面だけ見ればかなり特殊な状態だが、まあ見た目も同じく。ごく一般人(ここ大事)なオレはもちろん最初ビビりにビビりましたとも。当たり前だろ白熊だぞ!?肉食!クソコワwwとかいっておかしくなりかけたのも今ではいい思い出です。だけどもそんなベポは性格は極めて温厚。あ、これ怖がり損?いやでも白熊は白熊だよ…。
ふとした拍子に野性を取り戻して頭からもぐもぐされるんじゃと割と本気で思ってた。けれど日々を共に過ごす内にそんなのは消え失せまして。今ではもふもふさせてもらってんよ!

「それもキャプテンから借りた本??」
『そう。英語だから読むのも理解するのもちょっと時間は掛かるけどどっちもいい勉強になるよ』
「ふぅん」

天は何を思ったのか。本当に何を思ったのか!オレを再びトリップさせやがった。しかもあのOP の世界に。復活の世界よりも身近になった死亡フラグに頭を抱えましたとも。クリスチャンでもねーのに胸元で十字切って手を組んで空を仰いだね。祈った相手が原因だったって気付いてすぐにやめたけど!あーでもホント今回は一人で良かった…。こんな物騒なとこに京子もコウタロウも措いておけないよ…。

京子とかただの天使だから当たり前のように浚われて人間屋で売られちゃうだろうし…。助けるつもりはあるけど、出来るかどうかが分からない。だってオレ戦闘力皆無だもの…。共倒れ覚悟で行ってもその後京子がどうなるか分からない。それなら最初から一人でいい。
それからなんやかんやあってハートの海賊団船長であるトラファルガー・ローに拾われ。こんな、自分で言うのもアレだが何も出来ない一般人を拾ってどうすんだかな。正直今でも分からない。
一応とペンギンさんやシャチさんに訓練をつけてもらおうとしたんだけども。なんてことでしょう!受け身を取るだけで手首足首を捻挫w奇跡としか言いようがない。運動らしい運動なんて体育でしかしないから…。体が急な動きについてけなかったんだな。そんなオレを見かねてついにドクターストップならぬキャプテンストップが入ってからは無難な雑用と、ローことキャプテンに医学を教わっている。
いつ帰れるか分からないのなら今出来ることを。少しでも知識を吸収して帰ろう。…こっちの医学が向こうでどれぐらい通用すっか分かんないけども。

「今日は何食べようかな〜」
『そうだなー。オレは… あ!キャプテン!』
「ん…? ベポに睛志か。これから飯か」

本もそこそこにベポの誘いを受けて食堂へ行けばキャプテンが既にいた。相変わらず手元には和食。どこでワノ国の文化を知ったのか。オレ的には日本文化だけど。こうやって見知らぬ世界でも自分とこの国を感じれるのは嬉しいね。でもそのせいでこないだホームシックに陥りかけたんたが。
キャプテンに借りた本を片手に彼の隣へ。丁度分かんねぇとこあったんだわ!教えてキャプテェン!

『お疲れ様ですキャプテン!』
「ああ。どうだその本。タメになったか」
『はいとても!でもちょっと分かんないとこあるんで、教えて貰えると嬉しいんですけど…。』
「どこだ?」
『ここの…』
「そこはだな…」

失礼な話、この人は見た目はとても怖い。いや、まあ、ザンザスとかに比べたら全然よ? でもこの刺青とか目の下の隈とかが人相を後押ししてんじゃん。だからオレも直ぐ様刀の錆にされて海に捨てられちゃうのかと思いきや。オレに医学を教えてくれる。質問にはちゃんと答えてくれっし…。
バラバラにされてるクルー見るとやっぱ海賊っつーかカタギじゃないなって思うけども。頼りになる兄貴ってこんな感じかなー。オレ長男一人っ子だからそわそわしちゃう。

「もう!キャプテンに睛志それじゃ食堂に来た意味ないよ!」
『あっ』
「…そういや飯食うんだったな」

食事を注文することなく質疑応答を始めたオレらに憤慨するベポ。
ああ本当に、優しい人たちに拾われてよかった。




end.

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