九条とハイネ | ナノ



灯に照らされた靉靆たる部屋から嬌声が漏れた。シノワズリースタイルの重厚ある椅子に腰かけ、九条は鶏の後孔に陰茎を差し込み、アナルには豚の肉棒に犯されるハイネの姿をグラスに入った茅台を飲みながら鑑賞していた。幼い日、娘の春子が拾ってきた時に比べ随分、成長し発達した身体は九条が育て上げた暗殺者にして性奴隷のもっとも美しい姿として存在していた。
動物に犯される精通したばかりのハイネを見た時から獣姦というのは彼らの中で日常からあるプレイ内容の一つとして取り入れられた。豚の渦上に巻かれた陰茎を見て、今まで無関心を貫いていたハイネが脅えた表情を見せた興奮を九条は忘れられなかった。そもそも、自分自身の摩羅をご褒美として残しておく必要があり、鑑賞美としての奴隷を九条は追求してきた。
鎖に繋がれ錆びれた音が揺れる。ハイネの喘ぎ声はセックスに狂った人間の末路を表していた。当然といえば当然なのだろう。ハイネは白痴化を併発する薬を注射器で埋め込まれているのだから。彼はまともに言語を喋ることすら難しく長時間物事を考えていられない。与えられる快楽に喘ぐだけの無様な性奴隷。

「君が悪いんだよハイネ」

度数の高いアルコールを一気に飲み干す。喉元が焼けるが普段から飲み慣れた九条は平然とした顔で二口目を口に含んだ。
悪いと言われても、なにが悪いのか、どうして悪いのか、そんなことを理解する術を奪われたハイネは豚に犯されながら涎をだらだら垂らした。陰茎を後孔に挿入され、御ナホールのように扱われた鶏は既に死んでおり、背骨を折った人間のように項垂れている。

「私から逃げて幸せになろうとするなんて。誰の所有物だったか忘れてしまったのかな」

椅子から立ち上がり咥内に含んだアルコールをハイネに口移しで与えていく。噛みつくように嬌声を殺して唾液と混じり合った酒をハイネへ飲ます。彼に拒絶する権利なないのだ。赤い唇をべろりと舐め歯茎を舌先でなぞっていく。
この歯も、舌も、眼球も、唇も、睫毛の一つだって粒子レベルで自分が金を投資し、育ててきたものだ。
けして親が子に与える愛ではない。それをいうと、春子や浅一郎に対しては当然のことながら厳しくも親の愛情というものを人並みにた与えてきたつもりだ。拾ってきただけの浮浪児になぜ愛など与えてやらねばならないのだ。
九条がハイネに抱いているものは性奴隷としての所有欲だ。いいや、正式には彼が所有欲としか認めないものだった。

背後からハイネを雌豚のように犯す豚を殺す。生命が消えると物質は重たく変化して、先ほどまで生きるという煩悩に任せた行為を繰り返してきたせいで強固となった陰茎を嘲笑うかのように。九条は豚の陰茎に変わって、自身の勃起した摩羅を突っこんだ。
巨大な豚とは比べ物にならない摩羅がハイネの中に入り込んでいく。

「ヒギッぁああ、ひきゃぁあわあぁん」
「ほら、気持ち良いだろう――私だけだね、君にこんな快楽を与えれるのは」

勃起し巨大化した乳首を九条は指先で引っ張る。爪を乳首に食い込ませて、腰を弾ませるハイネを逃さないように連打する。身体が反り、死んでしまった鶏に刺さった陰茎が精子をだばだま止め処ない勢いで放出している。
ハイネに返事をする機会など与える気がないくせに、九条はハイネが声を漏らす度に「返事をしなさい」という言葉を投げかけていった。


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