朝目覚め、充葉は朦朧とした意識の中、眼鏡を探した。手を差しのばし、届いた台の上にいつもケースに入れられた眼鏡が置かれてあるのだが、手が空振る。なぜだ、と疑問に思いながら、眠気を振り絞り、立ち上がろうとした。だが……――


「ひゃっ!」


喘ぎ声があがる。
素っ頓狂な自身の声に躊躇いながら、充葉は自身の後孔に刺さった肉棒を見つめた。
どうして、という疑問と共に、昨日の夕方、ホテルへ引き込まれたことを思い出した。突然の外泊は怒られるから止めてくれ! とジルに懇願したが、気にする素振りを見せず、充葉の手を強引に引っ張った。
結局、流されるがままに、セックスに溺れた。熱い焼けるような欲望を打ち付けられ、胸が焦がれた。いつものように、声が枯れるまで犯され、気を失ったのだ。
母親に断りを入れていなかったのを思い出し冷や汗を出したが今、気にするのは、それではない。

「くっ……ふっぁ」

後孔に垂れられた肉棒から脱出する為に身体をくねらす。幸い、ジルはまだ寝ている。緩やかな睡眠の中にいるのだろう。

一晩かけてならされた膣はジルの形にされており、密着している。窮屈で、少し動かしたら、内壁を触る。

「ひっぁ……」

身体に電撃が走る。
嬌声を上げてしまうため、手のひらを口に押しあて耐える。ジルが目覚めてしまえば面倒だ。

「くっ、ふっ……ぅっ」

ゆっくりと抜けていく。
自ら性行為の時に動くことがない充葉は、自身が動くという行為に違和感を覚えた。
内壁を撫でる、もどかしい快楽が充葉を責める。昨晩、このベッドの上でジルに犯されたのだと思い出すだけで身体が熱い。

「ひっひゃっぁっあ……うっも、すこ」


ようやく亀頭の部分までの脱出を計り、充葉は後一息だと安藤の息を吐き出した。

「もっちょっ、ひゃぁぁぁぁん!」


いきなり急激に後ろから疲れる。鈍器で殴られた衝撃が充葉の後孔に打ち付けられ、海老反りになる。
事態についていけない充葉は眸に眩しい閃光が走り、翻弄される。
ズチュズチュと胎内にたまった精液を潤滑油として、自在に動かれる。


「ダメじゃない、充葉ぁん、勝手に抜いたら」
「ひゃっああっあぐあっふぁっうぐ」
「充葉の形になってるから動きやすいねぇ」


耳朶に噛み付きながら、充葉に囁く。耳の形に舐められる音がして、鳥肌がたつ。

ずちゅぅぅぅ、ぐちゅちゅっ
前後され、気泡がつぶされていく。
そればかりか、ジルは充葉の太股を持ち上げ、体位を変えた。

「ひゃああっひっあ、動かさないでぇ」
「今からぁん、充葉がもっと気持ち良くなれるようにしようねぇん」

にっこりと笑うと、ジルは自身の肉棒が充葉に押し当たるように、腹の上に充葉を落とした。

「ひひっん!!」

馬のような、下品な声色で喘ぎ声をあげる。体重が加わり、ジルの肉棒が奥まで突きあがる。

「あっあっひゃあっあっ、奥、までぇ」
「アハハ、充葉ぁん頭がおばかになってるねぇん」

ジルは陽気な声色で充葉を責め立てる。
勃起した充葉の陰茎がジルの腹でぺちん、ぺちんと音を立てる。

「充葉からぁん、動いてよぉん」
「無理だっひゃっああっあぐ、あはぁん!」
「充葉はぁん、朝が弱いからねぇ」


知ってるなら止めてくれと心の中で叫びながら、ジルは真下から充葉を突き上げた。
膣に肉棒が付着した状態での責め立ては、充葉の身体に快楽を走らせた。

「ひゃわぁん、あっあっあっ、ジルぅぅ、イくうう」
「いいよぉん、オレもイくから、充葉もどうぞぉん」

喘ぎ声に近い悲鳴が叫ばれ、充葉は達した。昨晩の性行為のせいで薄まっている白濁が自身の顔へ発射された。
肩で息をしながら、状況を把握すべく、視点をずらすと、胎内に吐き出されたジルの精液がどぷっと出ていた。

「ジル、とりあえず、抜いて欲しい」
「えぇん、充葉ぁんたら。あ、けど、ちょっとまってねぇ」

「ひゃうっ!」

起き上がりジルは繋がったまま充葉を仰向けにされる。
限界を迎えている充葉の嬌声は静かに響く。


「や、なにする気だよ、お前」
「えーーだってぇん、オシッコしたくなったからぁん、充葉に出そうって思っただけだよぉ」
「はぁ! ジ、ジル、止めよう、なぁ」

ジルの爆弾発言に充葉は焦りながら、宥めるような声色を発する。
顔を眺めるが、かわらず美しく整ったジルは表情を悟らせず充葉を更に混沌へと追い込んだ。


「充葉ぁんを、便器にしちゃったら、丁度良いんじゃない、ねぇ」


オレってば凄いよねぇ。誉めてと言わんばかりの声色で、充葉の中に、オシッコを吐き出した。


「ひっあっ、うっやぁ、きもちわるい」
「本当は気持ち良いでしょぉん」

快楽に浸るような声色で充葉につぶやく。
ジョボジョボ、じょぼ。生暖かい、オシッコが充葉の胎内へと落ちていく。
便器という発言に衝撃を受けながら、充葉は鈍い快楽を受けとめた。

「痛いっ……痛いよ、ジル」

充葉が小さく声を漏らす。オシッコが注がれ、腹が僅かだが膨らみ、痛みがあるのだろう。

「痛いの好きなくせにぃ、充葉ってぇ」
「ふっぅぅっあっ」
「あはぁん、泣かないでぇ充葉ぁん」


小便を終えたジルは肉棒を充葉の後孔から抜く。
注ぎ込まれた、オシッコが充葉の肌をつたい、ベッドシーツに染み込んだ。

「よし、よし、泣かないでぇん」
「煩い! もうっ……便器なんて言って……」
「充葉たらぁん、それで泣いてたのぉ。馬鹿だねぇん」
「煩いっ! ひっあっ、だから、もう、ダメだって!」


ジルが後孔へと手を伸ばし、自身の精液とオシッコを掻き出そうとした。



「お腹、壊しちゃうよぉん」
「それでも、駄目なんだ、ひゃっぁ、よ」


否定の声を充葉は叫んだが結局、ジルによって行為は続けられた。



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