「どこ行くんだよ!」 「ボンゴレが安全なとこですー」 「だから、」 それがどこなのか聞いてるんだよ。とさっきから言っているのにこの女は聞いてくれない。走っている姿もなんというか、慣れている感じだ。男の俺でも着いて行くのが精一杯だったって言うのがあっているかもしれない。 「…っ、は」 「ここらへんで、いいですか、ね」 「っ、走り過ぎじゃ」 「…つ、らいんですかボンゴレ」 「まさか、っ」 かなり走った気がする。ここらへんではかなり明るい、そして高いビルのパーティー会場が全く見えない。しかもかなり暗い路地だ。女も俺も息があがっている。しばらくの間、沈黙が流れた。はぁ、はぁ、という二酸化炭素があたりを支配する。 「…じゃ、行きましょうか」 「どこに」 「私の住んでるところです」 「いや、俺には帰るとこあるんだけど」 女はなにも言わずに路地を出る。ここがどこか知らないから俺は着いて行くしかなかった。携帯も、仲間に連絡するための無線も、パーティーだから、という理由で部屋に置いてきてしまった。…最悪だ。 「どこ行くの」 「もうちょっとです」 「…こんな遅くに歩いてて大丈夫なの?」 「大丈夫ですよー、ボンゴレは私が守るので」 「そうじゃなくて」 じゃあ、どういう意味ですか?と女は止まってこっちを向く。その背丈は自分よりも頭一つ分と半分くらい、小さい。顔立ちも幼い気がする。もしかして、未成年とか。でも、そう言われればきっと納得してしまう。 「お前だよ」 「私?」 「何歳なの?」 「19ですが…」 「み、未成年じゃん!なにやってんだよ、こんな時間まで!」 「そんな事言ってますがボンゴレだって21じゃないですか」 「な、」 なんで知って、と言いかけて言うのをやめた。いきなりパーティーに来て俺の名前を言って連れだとか言う奴だ。しかも俺を殺す、と宣言した奴。調べてあるんだろう。所詮は殺し屋、という事か。再び歩き始めた女の後を仕方なく着いて行く。 「あ、ボンゴレ!着きましたよ」 「…ホテルじゃん」 「安いんですよ」 「そうじゃなくて」 「ちょっと汚くてせまいですけど。まあ、がまんしてください」 着いたのはちょっと古ぼけたホテル。となりにはネオンをうるさいくらい光っているホテルが建っている。なんて目に悪い。 3.Say good-bye to daily life 連載強化期間になりそうです(^ω^) 話を進めたいなあ 090720 星羅 |