「きょーやー!」 その声だけで、僕がどれほど嬉しいかなんて君は知らないんだろうね。 My dear! season.2 最近、彼女が出来た。名前は奈美て言うんだけど名前なんてあまり気にしていなかったから顔を見て名前を奈美と言う事は勿論だけど分らなかった。でもいつだったか、確かあの子が色々と問題児なのが分ってきたから沢田綱吉を見てるついでに彼女も風紀委員長としてずっと見ていた。そのころだったか僕は自分が分らなくなったは。 「恭弥?」 「ああ、奈美か」 「・・・え、とその一緒に、その」 いつも放課後になると奈美は応接室に来る。別に僕が強制したわけじゃないけど良かったら、どう?と聞いただけなのだ。そしたらなんだかとっても嬉しそうにしていて、行く!て言った、ただそれだけ。そしてこのごろはいつも一緒に帰っている。僕は元々バイク通学だったから2日目からはなるべく歩きで来るようにしてる(途中で群れてる奴を見るとどうしようもな噛み殺したいんだけど)そして、今日も。 「・・・・まだ仕事があるんだけど」 「そ、そっか、じゃあ今日は」 「・・・待ってて」 「え?」 「1時間で終わらせるから待っててよ」 「う、あ・・・うん」 奈美にそう言うと僕はすぐに机に向き直して仕事を始めた。奈美がなにをしているのかは分らなかったけどとにかく仕事を終わらせようと思って手をひたすら、動かした。………どれくらいたったか、分らない。1時間経ってなければいいだけの話だ、と思いながら、ぱっと時計を見た。……あ。 「奈美、」 「ん、なに?」 「ごめん、2時間経っちゃったんだけど」 「大丈夫、恭弥見てたから」 僕は幸せすぎるんじゃないかと思ってしまうくらいに平凡な日々。前の僕ならこんなのこと気持ちが悪いと思っていただろうけれど今は違う。とっても、幸せだ。下駄箱で靴に履き替えて、校庭を2人並んで歩く。そしてどこからか聞いた事のある声が聞こえた。 「おい、お前等ー!もう下校時刻はとっくに、」 「あ、先生だ…すいませーん、気を付けまーす」 「…誰、あれ」 「…生活指導の」 「ああ、あいつか」 僕に指図する奴は噛み殺すしかないんだけど奈美がいるからやめておこう。それでもぎゃーぎゃーと五月蝿い物だから僕はしょうがなく溜め息をついた。 「奈美」 「ん?どうしたの、きょ」 「こらー!お前等、聞いてんのか、…あ!?」 ちゅ 「ねぇ、君さ…邪魔なんだけど」 真っ赤になっている奈美の手を握りながら僕は生活指導の奴を睨んだ。 11.校庭のド真ん中で 「奈美、帰るよ」「あ、あの、なんで、き、」「…き?」「き、す」「鱚?」「…なんでもない、です」 やあっと第2章とつにゅー! とことん甘くしていくんだぜ 080831 星羅 |