安い棒アイスをくわえながら、ぶらぶらと夕焼けが眩しい坂道を歩く。隣りを歩く政宗はまとわりつくような暑さにげんなりとしながら手でぱたぱたと風を送っている。

「暑いね」
「You mustn't say.余計暑くなる」
「政宗も暑いんだ」
「今だけな」

ぺたぺたと健康サンダルを鳴らしながら、土手の畦道をのんびりと歩く。かさり、手の中のビニル袋が小さく鳴いた。
空高くあがった太陽は燦然と輝き、わたしの体温を上昇させようと躍起になっている。いつの間にか繋いでいた政宗の手は、ひんやりと冷たかった。

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