3.見覚えのある顔が年を取ったらこんな風貌に育つんじゃないかと想像していた通りの姿がそこにあった。 自分のされていることも忘れ、確かめるように思わず顔を下に向けるとリボーンは口を外してオレの上にある顔を睨んでいた。 こいつでもこんな顔もするんだなと場違いなことを思いながら、そっくりな親子を見ていればこちらを覗き込んでいたおじさんが膝をついてしゃがみ込んでくる。 「やっと精通したのか?」 「させたんだぞ、オレが」 まるで明日の天気の話をするような口調にうっかり聞き流しそうになったが、よくよく考えれば会話の内容はオレのソコのことを示していてることに気付いてカッと羞恥が湧き上がる。 上に居座るリボーンを押し退けて、痛いぐらい勃ちあがっているそこを隠そうと身体を捻って床にうつ伏せると、横から手が伸びてサンタ服の裾に落ちてきた。 「この丈がよかっただろう?見えるか見えないかギリギリがいいんだぞ」 「…フン、オヤジくせぇ」 妙な会話を続ける親子から逃げ出そうと膝をつくと、サンタ服の裾に置かれていたおじさんの手は裾を引き下げるでもなく、ただ摘んだだけでそのまま何も履いていないオレのお尻へと伸びてきた。 形を確かめるように足の付け根から持ち上げられて、慌てたオレは裾をぐいっと掴み取ると引き下げる。 「やめて下さいっ!」 幼いリボーンとエッチなことをしていたことがバレてバツが悪いなんてもんじゃないのに、おじさんの手は中途半端になっているオレの身体を嬲るように揉みしだいていく。 手を付いて膝立ちになっているオレの横からお尻を揉むおじさんを睨み付けると、酷薄そうな薄い唇から赤い舌を覗かせてペロリと舐めると楽しそうに目元を緩めるのが見えた。 「っつ!」 何を言われた訳でもないのに全身を隈なく覗かれたような気がしてブルブルと身体が震える。膝が笑い、逃げ出したいのに身動きすら取れなくて、掴んだ裾から指が解けるとそれを待っていたようにおじさんの指がするっとお尻の間を撫でた。 「何だ?こっちはまだだったのか?」 笑い声のまま冷たい指を押し付けられて、驚きで声も出せないオレに気付いたリボーンがおじさんの手を払い除けた。 「煩ぇぞ。ツナに合わせたんだ、てめぇにとやかく言われる筋合いはねぇ」 「…フン?」 やっと外れた指に身体の強張りも解けてペタンと床に座り込めば横から手が伸びて抱え上げられる。 いつもより随分大きい手におじさんのものだと気付いたが、緊張していた身体は抵抗する間もなくその膝の上に乗せられた。 「ここまでいったらもう少しだ。手伝ってやろうか?」 そう言うとおじさんの手が先走りに濡れた中心を掴む。長い指が絡まるように未成熟なそこを扱いていく。 先ほどまでリボーンに咥えられていたせいで、我慢するように体液を零していたソコからすぐにじわりと白いものが浮き出てきた。 自分でした時とはまったく違う手付きに息があがり、それを呆然と見ていたリボーンが滅多に見れない怒りを相貌に乗せておじさんの手に手刀を振りかざした。 「うぅ…っん!」 勿論リボーンに易々やられる訳もなく、寸前でオレの溢れる先を爪で引っ掻いていった指はオレの肉付きの薄い太ももを掲げるように掴んだ。 リボーンの眼前に新たな白濁を垂らしたそこを見せ付けると、オレの意思も無視してぐいっと広げる。 「せっかくツナが『大人』になったんだ。楽しまなきゃ損だぞ」 「…」 おじさんの言葉に納得はしていないものの、オレの顔を一瞥したリボーンはチッと小さく舌を鳴らしてから先を期待して震えるオレの股間に顔を近づけた。 3度目のそれに腰から力が抜けて、見るとはなしに視界に入れたリボーンの顔があまりに卑猥ですぐに口の中で勃ちあがる。 零れた白濁を丁寧に舐め取られて声が漏れると、おじさんの指が太ももから離れ閉じられなくなったオレの口に入りこんできた。 「前に教えてやっただろう?舌を絡ませて…そうだ、えらいぞツナ」 耳朶に響く低い声に誘われるまま、舌をおじさんの指の動きに合わせて絡めると口端からだらしなく唾液が零れ落ちる。胸を伝う濡れた感触をどこか遠くで感じながら上と下を同時に弄られた。 決定的な快楽は与えられないまま、リボーンは口を離すとおじさんの指も引き抜かれていく。 イきたくて縋るようにリボーンを見詰めていれば、そんなオレにリボーンは手を伸ばして肩を引き寄せ口付けた。 自分のにおいのする舌を迎え入れて吐き出す息ごと飲み込む。 リボーンの舌に自分のそれを重ねていると、オレの腰を掴んでいたおじさんの手がまたもお尻の間の奥をなぞる。 自分の唾液で湿らせた指が襞を撫でて、リボーンの舌に絡んでいた舌がビクリと震えた。 「上手にしてやるんだぞ?慣れねぇうちは気持ちいいことをしてやりながら覚えさせると後が楽だ」 どっちに言っているのだろうかと、絡む舌に意識の大半を持っていかれていたオレはおじさんの言葉をぼんやりと聞き流していた。そんなオレに口付けながらもリボーンは手を伸ばすとはしたなく体液を零すオレの起立に触れてきた。 先ほどより小さいが、オレよりは大きい手に根元から擦られて喉が鳴る。しがみ付く先を求めてリボーンの肩に手を伸ばすと、今度は後ろから指が中へと挿入ってくる。 異物感に強張る身体を舌と起立を弄る手になだめられると、思うように力が入らなくなって逃げ出すことも出来ない。そうこうしている間に節くれだった指が奥まで侵入を果たしていた。 粘膜を指で擦られて絡んでいた舌が外れる。痛いというほどでもない刺激が今まで感じたことのない場所で湧き上がり悲鳴を上げた。 「ひぁ…ぁあ!」 ぎゅっとリボーンの肩に手を回すと、抱き寄せるように背中を引き寄せられてやっと息が吐き出せる。自分のよく知る匂いに縋り付いていると、背後から迫る気配を感じてぞわり逆毛が立った。 「どうした?気持ちよすぎて怖くなったのか?」 違うと首を振るのに抜き差しを繰り返す指は次第に滑らかに吸い込まれていく。自分で自分が分からなくなってぐっと唇を噛み締めていると、目の前の唇が迫ってきて慌てて硬く瞼を閉じた。 「怖いならそうやって目を瞑ってりゃいいんだぞ。痛いことなんてしねぇ。気持ちいいことだけしてやる」 「う、ん…」 3つも年下のリボーンに言い包められるなんてその時のオレはおかしかったのだろう。だけどそれが一番いいことだと本能が知っていた。 額を押し付けるようにリボーンの肩口に顔埋めていれば、お尻の間にまた別の異物を感じてビクリと震える。 奥を擦る指とは違うそれが入り口を掻き分けて忍び込んできた。 「ヤッ!」 ただでさえ初めての場所を指で弄られているというのに、そこに新たにリボーンの指が入り込んできて身体が強張る。 すると後ろから伸びてきた手がはおるだけとなっていたサンタ服の中に差し込まれて、しこっていた乳首を摘みあげた。 親指と人差し指でぎゅっと摘ままれて痛さに息を詰らせると今度は指と指でやわやわと形をなぞる。 強弱をつけて巧みに快楽だけを引き出すおじさんの指に思わず甘い声が漏れると、リボーンが突き入れた指でイイところを押し付けた。 ぐりぐりと弄られる度に起立の先から薄い下生えを伝って零れ落ちる体液が、太ももの内側を濡らしていく。 2本の指が別々に中で蠢いて上手く息も吐き出せない。 荒くせわしなく上下する胸板の先をこねくり回していた指が膨らみを押し潰すようにぐりぐりと押し付けると、下肢にまで快楽が広がっていった。 「ダメ…っ、ダメぇ!」 逃げ出すようにリボーンから手を離し床に転がったオレは、腰を浮かせたままラグに手を伸ばして爪を立てた。 やっとおじさんの手から上半身だけ逃れたと思えば、今度はリボーンの手が起立を握って扱き始める。 その間にも奥で抜き差しを繰り返す2本の指は止まらずに、意識が飛んでしまいそうなほど強烈な快楽を引き摺り出していく。 頬をラグに押し付けて飛びそうな意識を引きとめようとしても、耳朶に寄せられた唇から零れる低く艶を含んだ声に目の前が真っ白になった。 「イっちまえ」 ビクビクっと震えた身体から白濁ともいえない濁った精液が溢れ出た。 飲み込むように指を締め付けていた奥から2人同時に引き抜かれて悲鳴と一緒に腰から力が抜けた。 ぐったりと湿ったラグの上で手足を放り出していれば、リボーンがオレの顔を覗き込んできた。次いで、おじさんもオレの上を跨るように顔を出す。 「オレがよかったよな?」 「フン、そんなこと聞くのは自信がない証拠だぞ。ま、オレとお前じゃ差は歴然だ。はっきり言ってやれ、ツナ」 オレを置き去りにしたまま、また親子でいがみ合いをはじめる。そんな2人に視線を合わせると、開けっ放しだった口が渇いているせいで引き攣れたような声しか出ないながらもどうにか言った。 「…どっちも、ヤダ」 そうはっきりと言い切ってから意識を手放していった。 しばらくリボーンの家に遊びに行かない!と怒ったツナにあの手この手でご機嫌を取った2人だったが、だからといって懲りるという言葉は2人の辞書に存在しない。 終わり |