リボツナ4 | ナノ



2.




いいとか悪いとかさえ分からないまま、呆然とそれを見詰めていると小さな唇が自分のそれをのみ込んでいる姿にやっと意識が戻ってきた。

「ダメっ!やめろって…!」

リボーンの顔を押し遣ろうと手を掛けているのに、やっぱり力は入らない。徐々に下肢から広がる淫蕩な疼きに支配されて、引き剥がすための指が縋りつくようにリボーンの頭に絡んでいった。
じゅぶじゅぶと卑猥な音が響く度に頭の中が真っ白に染まっていく。
嫌だとかダメだとかも消え去って、押し付けるように股間を浮かせているとリボーンが根元からぬるりと舌先で舐め上げて口を離した。

「素直になればもっとしてやるぞ」

「もっと…?」

「あぁ、もっとだ」

ピンクに染まった先からは透明な汁が後から後から零れ落ちる。今までに感じたことのない強烈な欲望にそそのかされるまま下着を足から抜き取ると、膝を広げてそこを晒した。

「どうして欲しい?」

股の間に身体を入れてきたリボーンは、オレの膝裏を抱えるとグッと広げて笑っている。それ以上なにもしてくれる気配がないことに焦れてお尻をもぞもぞさせていれば、はだけた胸元に口を寄せられてチクンと痛みが走った。

「見てみろ。綺麗に跡がついたぞ」

言われて視線を落とすと生っ白い肌に赤い跡がはっきりと残っていて、自分のことながらなんともいやらしい。ぷっくりと赤く膨らんだ乳首を飾るようなそれを見て息が荒くなってきた。

「どうした?して欲しいことははっきり言うんだぞ」

「う…」

言えないと思う端からついて出そうになる言葉に唇が震えた。
触って欲しいと言い掛けて、それは違うと弱々しく首を振る。
触るだけじゃ足りないのだから、そう言わなければと思うのにどう言えばいいのか頭が回らない。

「あ、あの…っ、」

どもるオレに小学生とは思えない笑みを浮かべながらリボーンは顔を近づけてきた。

「なら、質問を変えてやる。どこを、どうして欲しいんだ」

どこと聞かれて思わず視線が下を向いた。雄弁に語るそこは我慢しきれずに先から体液を零している。小刻みに震える起立から視線を逸らせないままに震える唇をどうにか開いた。

「オレの、…を」

「聞こえねぇな」

「っ!」

これ以上は言えないと言葉に詰まったオレの顎に手をかけたリボーンは強引に視線を引き合わせると顔を近づけくる。

「恥ずかしがらなくてもいいんだぞ、ツナ」

悪魔に魅入られたように、その黒く美しい瞳から視線を外せなくなってブルリと身体が震えた。
操られるように口を開くと放っておかれたままの起立からぽたぽたと零れ落ち床を汚していった。

「パクンて、して」

呂律の怪しい口調での懇願に、リボーンはさも仕方ないと言いたげに肩を竦めるとそこに手を伸ばしてきた。だけどオレが望むのはそれじゃない。

「ちが、う」

「どう違うんだ?」

「ふっ…く」

3つも違うのにオレより大きな手がビショビショに濡れたそこを扱いていく。
おじさんを見てオレより大きくなるんだろうなと想像していた通りになりそうな大きい手が、思ったより繊細に先を弄っていくのにそれだけじゃ足りないと声が漏れた。

「口で…してほしぃ」

我慢しきれずに飛び出した言葉に、潤む視界の先でリボーンがニイと口角を上げた。まるでそれを待っていたかのように。

「そうだ、人間素直が一番だぞ。望み通りしてやる。だがしてやる代わりオレ以外にここを触らせないと約束出来るか?」

まもとに頭が動かないオレは言われるままにコクコクと頭を上下に振ってリボーンに縋るように見詰める。そんなオレの返事を満足げに聞いたリボーンはしつこく約束だぞと繰り返すと、やっと痛いほど硬くなったそこに視線を向けた。

「気持ちよかったか?」

「うん…」

恥も外聞もなく素直に頷くとそんなオレの表情を楽しむようにリボーンは殊更ゆっくりと口をつけた。
柔らかく温かいそれに包まれると何も考えることが出来なくなって、ただ中心が別の生き物のようにリボーンの口の中でビクビクと跳ねている。
同級生にどうやら自分でするらしいと聞いて一度触ってみたときとは全く違う気持ちよさに喉を鳴らすとリボーンが先に吸い付いてきた。

「ん、うぅ…ん!」

ダメだと思ったのに我慢しきれず噴き出した透明な体液を飲み込みきれなかったのか、リボーンの口端から零れた。それを見て羞恥よりも興奮がまさったオレを見透かしたようにチラリと視線をくれてから、先っぽにきつく吸い付いた。

「ひぅ…!うっ!」

止める気持ちもないままリボーンの口に初めての射精を吐き出したオレは、貧相な身体を床の上に投げ出した。
上下する胸板のその下から顔を上げたリボーンは、いつもの小憎らしいまでの涼やかさが鳴りを潜めた顔でオレの上に乗り上げてきた。

「…も、色男が台無しになってるよ」

「そうか?もっとイイ男になっただろ」

ニヤリとこちらに笑い掛けてくるリボーンの口端には自分のものだと分かる白い粘液がこびりついていて、それをサンタ服の袖口でグリグリ拭き取るとリボーンが口を寄せてきた。
自分より3つも年下の子供にエッチなことをさせてしまったという罪悪感がないことにため息が漏れそうになりながらも、リボーンのそれを目を瞑って待つ。
多分、こういうことをされるんだろうなと分かっていたからだろう。それが嫌じゃないということが問題かもしれないが。

ちゅっ…と音を立てて唇を重ねてきたリボーンに、手を伸ばしてしがみ付くとハムッと口を塞がれた。
妙な匂いのする舌に眉を顰めていれば、上からクスリと鼻で笑われて気が付いた。
急に湧き上がった羞恥が頬に色を付けると、口腔をくすぐっていた舌が上顎を辿って歯列の裏側をなぞり、それから上唇を甘噛みしてからやっと離れていった。
吐き出す息が青臭い。自分の精液だと自覚するとなおさら恥ずかしくて、リボーンの服の裾を握る手を見詰めたフリをして上からの視線をかわしていた。

「…お前、どうして鼻で息が出来るんだ?」

「はぁ?鼻で息?」

何を当たり前なことをと思いかけて、ふとそっちじゃないことに気付いた。どう誤魔化すべきかと迷っていれば、逃げようとした顎を掴まれて無理矢理リボーンが視線を重ねてきた。

「ツナ…」

静かな声が余計に怖い。
どう言えば誤解されないだろうかと考えたが、ゴカイもロッカイもなくただの遊びだろうと言おうものなら火に油を注ぐだけだと知っていた。
手癖の悪いおじさんを恨みながら、じりじりとリボーンの下から抜け出そうとすると、ガシリと膝を掴み取られる。

「どうした?ツナ」

「ひぃぃい!」

易々とおじさんのおもちゃにされたオレに腹を立てているのか、それともおじさんの悪戯にオレへの執着を募らせたのか、ともかくリボーンがとてつもなく怖い。
うっすらと笑みを浮かべているようにも見える顔は、けれど瞳の奥がちっとも笑ってはいなくて、オレの膝を掴む腕は力を強めている。
どうなってしまうのかなと我が身の行く末を案じながら、リボーンに精一杯の笑顔を見せるも恐怖が先に立って引き攣ったそれになった。
そんなオレを見詰めながらも、リボーンは掴んだ膝を立てるとまたもそこへと顔を近づけていった。

「さすがに毛も生え揃ってねぇような奴をどうにかするつもりはなかったんだがな」

その言葉に、今はどうにかするつもりになったらしいと読み取れて掴まれている足が震えた。
それでも3つも年下の子供に腰が引けてるなんて悔しくて、ついつい余計な口を出してしまった。

「そ、そんなのお前だって一緒だろ!」

一緒に風呂に入った3日前を思い出しながらそう叫べば、股間に落ちていく寸前だった顔がピタリと止まった。
ニッと笑う顔に背筋が凍る。

「オレの精通がまだだからお前は処女でいられるんだぞ?」

「ちょ、誰がしょ…なんだよ!っていうか、どこから突っ込めばいいんだコレ!」

オレは男だから処女じゃないとか、リボーンの精通があったらどうだったんだとか…どれに反応すればいいのか分からなくなっていれば、そんなオレを置き去りにしたままリボーンは顔をどんどん下に近づけていく。

「てめぇは誰のモンか教えといてやるぞ」

「っ…!バカバカバカーっ!そんなところから声出すなぁ!」

「そんなところ?あぁ、ツナの可愛いトコロか」

膝裏を抱えられた状態で、吐き出したばかりの起立の後ろからかかる息に声が震える。
みっともない場所を全部晒しているのに逃げられないのは、期待しているせいかもしれない。
ジンジンと痺れるように脈打ちはじめた中心がそれを伝えている。
恥ずかしさに顔を塞げば、それを見ていたリボーンがわざとふっーと息を吹きかけてきた。ひやりと冷たくなった起立の先に、またいやらしい汁が零れ落ちてきたことを知って声も出せない。

浅い息を繰り返しながら、必死で顔だけ隠していると階下から音が聞こえてきた。静まりかえった家に鍵を開ける音と、靴底が擦れる音が響いてぼやけていた意識がクリアになる。
こんな時間に誰が…だなんて愚問だろう。
帰ってこないとメールが来た筈だと焦った頭で考えたが、それすらわざとだったのだと気が付いて冷や汗が吹き出た。

「も、ダメっ!おじさんが帰ってきた!」

「んなもん言われなくても分かってるぞ。だからするんだろう?」

「意味分かんねえぇぇ!ってか、本気でやめ…んンっ!」

したたる先走りを根元から舐め取られ、先ほどの余韻が残る身体は金縛りにあったように動けなくなる。
ビリビリするような快楽にビクンと跳ねた身体からサンタ服がはだけて、上までボタンを外されていたことにやっと気が付いた。

「こっちの物覚えはいいみたいだな」

と笑われて視線の先を辿れば、はだけた服の間からツンと赤く立ち上がっている乳首が見えて全身の血が沸騰したように熱くなった。
嫌々と首を振っても逃げ出せない身体に、リボーンはまた顔を寄せると先ほどより膨らんだ起立の先に舌を伸ばす。
気持ちよさにつま先がラグを引っ掻いて、リボーンにそれを教えてしまい恥ずかしさに首を振った。

「おい、ガキども。ここに居るのか?」

扉の外からの声に我に返ったオレが慌てて顔をそちらに向けると、それが面白くなかったリボーンは先走りがしたたる起立を咥えてしゃぶった。

「ひぁ…ぁっ!」

思わず零れ出た声に扉の向こうから声が消えて、オレの下肢からする卑猥な音が部屋に響く。
聞こえてしまう恐怖と、覚えたての快楽に飲み込まれて声を殺すことだけしか出来ない。
縋るようにラグの端に手を伸ばせば、ガチャ…と小さな音がして廊下の冷えた空気が晒された下肢を撫でていく。

「…随分とイイことしてるじゃねぇか。なぁ?」

黒いスリッパが視界の先を塞いで、それを震えながら上へと辿れば希少動物並みの目撃例しかない家主が切れ長の瞳を楽しげに緩めながらこちらを見詰めていた。

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