リボツナ2 | ナノ



2.




互いの吐息を奪い合うようにキスを交わしている間にも、バスローブは肩から腕へと落とされていき、そして腕からするりと床へ落ちていった。

粟立つ肌の表面よりも、もっと奥の部分がざわざわと騒ぎ出している。
暗室も兼ねているこの部屋には、今明かりは点いていない。
開け放たれた廊下から漏れる光りは淡く、互いの輪郭がぼやけて見える程度だ。

リボーンの肩からコートを脱がせ、シャツのボタンを外してゆく。その行為さえもどかしい。
唇を離し、最後のボタンを外し終えるまで待っていてくれたリボーンは、けれどもベルトまでは待てずに床に落としたバスローブの上に押し倒してくる。
待ってという言葉も耳に入らない様子で無防備な肌に襲いかかった。

片手で尻から下へと撫でたり鷲掴んだりを繰り返し、もう片方で剥き出しの胸を弄っていく。ぎゅっとつままれた胸の先にチロチロと舌を這わせる。痛さよりも気持ちよさに声が漏れた。
たっぷりと唾液を塗りつけ、指の腹でぐりぐりと擦る。唾液によって滑りのよくなった指が弄っていると、お留守になっていたもう片方の胸の突起に吸い付かれた。
音を立てて吸っていたかと思えば、歯で軽く噛まれて痛いのにゾクゾクと背中を這い上がるものがある。
上の快感に酔っていれば、下の手は別に蠢いていた。

双丘の奥の窄まりにそっと指を滑らせていく。
強引に捻じ込むことはしないで、周りを優しく突いていく指がもどかしい。
そこの刺激を知っている身体が熱を帯び、窄まりの奥が蠢く。

上で感じている刺激のせいで立ち上がってきた中心からは透明な液が先に膨らみ、そこに奥を弄っていた指が扱くことによって絡まり育っていく。
ぬちょぬちょと音を立てて育つソレと、胸を弄る刺激は別物だ。
互いが相乗しあい別次元の快楽を刻む。

荒い息の合間にリボーンの顔を覗けば、こちらには目もくれず愛撫に没頭していた。胸をしゃぶる舌と、起立を扱く手の淫猥さに頬が赤らむ。
熱心な姿に、そこまで欲して貰えることが嬉しい。
餓えていたのは自分だけじゃないと、互いが不足していたのだと。

先に爪を立てられ、気持ちよさに真っ白になる。すると大きな手がぐっと下から扱き上げてあっけなく果てた。
勢いよく出たそれは互いの腹とリボーンのスラックスを少し白く汚したが、大抵は大きな手が受けてとめていた。
白濁を吐き出した身体は弛緩していて動くこともままならない。
それをいいことに、膝裏を掴むと片足を肩に担ぎ上げてもう片足はぐっと広げられた。
戻ってこない羞恥心は、それを恥ずかしいことだとも思わずに受け入れなすがまま。
受け止めた白濁を尻の奥へと塗りつけられても上がるのは嬌声だけで、それもすぐに物足りなくなった。
肌を合わせる度に的確になっていく刺激に、もっとしっかりとしたものが欲しくて泣きが入る。
それでもねちっこく窄まりの奥を慣らし、広げていく。

もどかしさに身悶えていると、窄まりをさんざん刺激した指がふいに抜き取られ、下からはガチャガチャと金属の擦れる音が聞こえた。
涙で霞んだ視界の先には、わずかな光りしか届かないためによく見えないリボーンの輪郭が見えて、布擦れの音が遠ざかるとその影が覆い被さってきた。

顔の上に顔がきて、首に抱きつくと腰を抱え上げられた。
ぐぐっと迫る硬い切っ先が徐々に奥へと近付くと、欲しいのに腰が逃げを打とうとする。
最初の太さを覚えている身体、それをリボーンはキスで溶かしていく。
ドロドロになるほど気持ちよくて、ふっと身体の力が緩んだ瞬間をついて熱塊が奥へと進んできた。

「っー…!」

ただでさえ体積のあるそれは、先を捻じ込まれる度に苦痛も連れてくる。
痛みに身体を強張らせると、痛みで萎んだ前をまたゆっくり扱かれはじめた。
指の先で下から上へと撫で付け、気持ちよさに身体が震えた。
そこを巧みに利用して掴まれた腰を腰に打ち付けて今度は強引に奥へと進める。

繋がった奥からドクドクと脈打つ音を感じた。

それが抜ける手前まで出ると、ぐうっと分け入って。ゆっくりではなく、最初から抉るように深く的確に穿つ起立に言葉になりきれない声が漏れる。
腰を打ち付ける早さも、穿つ深さも五感のすべてを持っていかれる。
イイところばかり擦られて、喘ぎっぱなしの口端から漏れる唾液を舐め取られた。
ちゅっと音を立てて塞がれた唇は、またも声にならない喘ぎを漏らす。

自らも腰を振って得た快楽に溺れていると、悪戯な指が胸の先を捏ねだした。
ぷくりと硬くなったそこを指で押し潰される度に広がる気持ちよさに仰け反って、ぎゅうと中を締め付ける。
くっとリボーンが息を吐いて波をやり過ごしている様を見ると、少し悪戯心が湧いてきた。

放っておかれているツナ自身に手をやると、先ほどのリボーンの手の動きを思い出して扱き出す。
卑猥な音を立てて扱けば、中の締め付けが増した。
目の前にある顔が歪んで、奥を穿つ熱塊が一段と膨れていく。

「気持ち、いい?」

「ああ、よ過ぎてどうにかなりそうだ。」

言いながら深く腰を打ち付けてきた。どうにかなりそうなのはこっちだ。
頭を振るとまた互いを感じることだけに集中する。
寒さなど感じず、身体から吹き出る汗と体液でべとつくことも厭わずにただ貪りあう。


長い長い年越しの日は、まだ続く。
カウントダウンまでにこちらへ戻ってこれたのかは部屋の暗闇へと吸い込まれて消えていった。





終わり



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